<DeNA5-6日本ハム>◇17日◇横浜
日本ハムが、主砲のバットでようやく連敗を脱出した。DeNA戦で1点ビハインドの9回に2点を奪って試合をひっくり返し、連敗を9で止めた。4番中田翔内野手(24)が初回3ラン、8回ソロの2本塁打を含む4打数4安打4打点。5回に手痛いタイムリーエラーを犯したが、打撃でカバーした。栗山英樹監督(52)の執念采配も実り、苦しんで苦しみ抜いて、待望の白星を挙げた。
劇的な連敗脱出劇の主演は中田だった。先制アーチの後に手痛いミス、そして汚名返上弾-。土壇場でDeNAをうっちゃった伏線を、すべて4番が張った。「負けていたら、自分のせいなので、なんとか勝ちたいと思っていた」。ホッとした表情で球場を後にした。3年連続2ケタ本塁打を達成した若き主砲が、苦難の末にチームを2週間ぶりの勝利に導いた。
試練は5回に訪れた。勝ちたい思いが、空回りした。3-4と逆転され、2死一塁の場面。DeNAの代打、後藤の打球は左翼線へ高々と打ち上がった。中田は定位置から左翼線寄りに一直線に落下点へダッシュしたが、行きすぎた。のけぞってグラブを差し出したが、届かない。まさかの落球。「(ファウルゾーンからフェアゾーンへ)戻ってくるような打球だったから、申し訳ないことをした」。今季初失策で一塁走者が生還。1回に放った先制の10号3ランもかすんでしまう、5点目を奪われた。
ミスを取り返そうと、必死だった。この日の打撃は、気持ちとシンクロしていた。「とにかく、なんとか塁に出ようと考えていた」。失策直後の6回は初球からフルスイング。痛烈な左前打を放った。8回はフルカウントから同僚アブレイユに並ぶ11号ソロをバックスクリーンへ運んだ。4打数4安打4打点1敬遠。最後まで諦めない4番の思いが、大詰めでチームに乗り移った。
全力で勝利のために立ち回った。栗山監督も「一番チームが苦しい時に、打席で仕事をするのが4番」と、活躍をたたえた。昨季の交流戦の最終戦も、この日と同じ横浜でのDeNA戦で2本塁打を放っていた。同カードでは2年越しで2試合連続の大爆発となって、8年ぶりの10連敗を阻止した。ようやく今季の交流戦は初勝利。「流れは、変えないと。まだまだ、ここからだから」。頼りになる4番が、高らかに反撃ののろしをあげた。【木下大輔】



