<オリックス6-3中日>◇22日◇ほっともっと神戸

 中日高木守道監督(71)が継投失敗の采配を悔やんだ。5回1失点と好投の岩田が突然6回に崩れたことに触れ、厳しい表情だ。「7回も8回も投げる投手やない。よう投げたんだから点をやる前に代えなきゃいけなかった。遅れた…」。6回頭からでも中継ぎ陣を送り込むべきではなかったのか。それは投手起用を「任せている」という近藤&今中両投手コーチへの指摘だった。

 岩田KO後に救援した岡田も、糸井と山本に連弾を浴びてこの回5失点。勝敗を決定づけたこの投入も悔しげに振り返った。「序盤の(いい時の)キレがない。使わんようにと言ってるけど出すんだよな。やりくりが下手やね。1、2点ならまだしも急に5点じゃ勝てん」。岡田は両リーグ最多26試合目の登板。疲労を考えれば、投入は間違いだったと明言した。

 最終的には監督が投手起用の決断を下している。だが「コーチを育てる」ことも球団から託されており、キャンプから2人の考えを尊重してきた。ただこの日はよほど腹に据えかねたのか。口調は穏やかだったが、禁断のコーチ批判とも取れる言葉が並んだ。

 近藤コーチは「決めたのはオレ。俊哉(岡田)は責められない」と責任をかぶった。一方で高木監督も「ベンチの責任ですよ」と自身の最終決定も猛省した。「育てる」命題を託された今回は、両コーチへのゲキの意味も強いのだろう。だが、後味の悪さが残ったことも確かだ。そしてチームは4度目の3連敗で借金6、5位に後退した。【松井清員】