日本ハム大谷翔平投手(18)が「マツダオールスターゲーム2013」(7月、札幌ドームほか)に選出された場合は「一刀流」が濃厚なことが27日、分かった。この日、ノミネート選手が発表され、大谷は外野手としてエントリー。投手でファン、監督推薦で選出される可能性もあるが、全パ・リーグを率いる日本ハム栗山監督は、実績不足の投手での監督推薦に消極的な姿勢を示した。

 初の晴れ舞台は「野手・大谷」に限定されることになりそうだ。日本ハムは投手登録ながら、大谷をファン投票選出の対象となる外野手3人のうちの1人として提出し、この日、日本プロ野球機構(NPB)から発表された。話題性十分だけに投手としても得票は伸びそうだが、出場権を得れば現実的には「野手・大谷」となることが濃厚だ。

 ファン投票ではマークシートのエントリー選手の中から選ばず、投手として大谷を記名して投票することは可能。話題性もあるだけに、少なからず票は集まりそうだ。投手と外野手の両部門で各最多得票というケースも考えられるが、その場合は得票数の多い一方で選出されるというルールがある。また1選手の2部門以上、大谷ならば投手と外野手の双方の得票は合算されない。投票方法がマークシートで簡単に行える「野手・大谷」が、客観的にみて「投手・大谷」よりも優位といえる。

 監督推薦でも「野手・大谷」に一本化されそうだ。大谷は野手では規定打席にこそ到達していないが打率3割2分6厘、投手では1試合登板のみ。実績の差は明らかで、全パを率いる栗山監督は「投手・大谷」は現時点で、構想から外していた。「選びたくても選べない。前半戦を頑張った選手が出る。オールスターは夢見るべき場所」との信念から、注目度を選出基準として重視しない方針を明かした。

 大谷はこの日、マツダスタジアムのブルペンで107球を投げ、次回登板に向けて調整した。「すごい選手ばかりが集まる場所なので、出ることができたらうれしい。まずは実績を残したい」と夢舞台を見据えた。順調に日程消化してローテーションが崩れなければ、6月1日の中日戦(札幌ドーム)でプロ2戦目の先発登板することが濃厚だ。