<阪神4-7楽天>◇28日◇甲子園
3番の仕事を果たした。楽天聖沢諒外野手(27)が、阪神戦で2安打4打点の大暴れだ。1-2の7回2死二、三塁で一時逆転の三塁打を放ち、先発田中の負けを消すと、5-4の9回1死三塁ではダメ押しの2号2ラン。シーソーゲームにケリをつけた。ジョーンズ、マギーの大砲2人が得点に絡めなかった試合で、和製クリーンアップが存在感を見せた。
甲子園にトラ党の悲鳴が響いた。9回、代打島内の三塁打で勝ち越し、なお1死三塁の好機。聖沢は「もう1点あれば、勝ちが決まる。犠牲フライを打とう」と決めた。「(打つ)ポイントを前にして、外野フライ」と、阪神筒井の高め真っすぐを振り抜いた。ぐんぐん伸びた打球は、右翼手の頭上を越え、ポール際に飛び込んだ。
ポイントを前に-。復調のきっかけも、そうだった。5月序盤。安打は出ても、時に差し込まれる打撃に不満が残った。そこで、ポイントを前にするよう意識。14日に始まった交流戦から成績が上昇した。セ・リーグ相手では、この日で5試合目のマルチ安打を記録。ダメ押しの2号2ランに「最高の形になりましたね」と、自画自賛した。
4月後半から3番に座る。4番ジョーンズ、5番マギーと、大砲2人の前を打つ重要なポジション。当然、周囲の期待は高い。7回には、加藤から一時逆転の2点三塁打を放った。先発田中が6回2失点で降板した直後のイニング。そのまま点が入らずに負ければ、エースに今季初黒星がつくところだった。聖沢は「田中に負けがつくのは大きなダメージになる。負けさせないためには、タイムリーを打つしかなかった」と言った。チーム全体のことを考えての大仕事だった。
二転三転したゲームに、星野監督は「よう、ひっくり返したな」と打線の粘りを褒めた。ジョーンズ、マギーの2人は得点に絡まなかった。日本人選手だけで奪った7得点。その中心にいる聖沢は「明日も勝たないと意味がない。明日も大事」と気を緩めなかった。勝った喜びは一瞬。すぐに切り替え、3番として、連勝に導く決意で締めた。【古川真弥】



