<ロッテ3-2巨人>◇1日◇QVCマリン

 “6冠”を目指す巨人は、苦しい立場になった。有利なはずのデータも通用しなかった。今季9勝1敗1分けと、勝ち越していたデーゲーム。5月は1度も負けなかった菅野の先発試合。だが、これもチーム状況の悪さなのだろう。12安打を放ちながら2点しか奪えず、4連敗。阪神に0・5差まで迫られた。

 連敗中、先手を取られ、追いかける展開が繰り返されている。この日も亀井のまさかの落球が失点につながり、追いかける展開を余儀なくされた。川相ヘッドコーチは「当然、最初から行こうとしてるんだけどね。投手と野手と一体になって、状況を変えていかないと」と、顔をしかめた。

 交流戦はこれで5勝8敗1分けと苦しい状況。過去、最低勝ち星での優勝は2008年(平20)ソフトバンクの15勝9敗。昨年達成した5冠にオープン戦優勝を加えた6冠が巨人の目標。だが、データ上は、交流戦連覇に向けて、1つも負けられないところまで追い込まれた。

 それでも、指揮官は前向きだ。「集中力を持って戦ってますんでね。これでいいと思います。あとは、あと1本の勝負強さが加われば」と原辰徳監督(54)。言葉に宿る魂を気にしてか、決してネガティブな言葉は吐かなかった。【竹内智信】