右肩関節唇損傷から完全復活を目指す日本ハム斎藤佑樹投手(25)が、ルーキー大谷に“宣戦布告”した。20日は、実戦復帰する明日22日のイースタン・リーグ、フューチャーズ戦(鎌ケ谷)へ向けて千葉・鎌ケ谷で55球の投球練習を行った。順調に復帰ロードを歩めば、先発ローテーション入りを争うであろう「投手・大谷」に対し「いずれライバルになってくる」と、厳しい争いを見据えた。

 臨戦態勢となり、闘争心もよみがえってきた。今後は故障との闘いから、チーム内の競争に加わっていく。現在、1軍先発陣は武田勝、吉川、木佐貫、ウルフ、谷元に続く6番手が流動的。大谷も候補の1人で、競争相手となるのは必至だ。試合から離れていることもあり、今すぐに張り合えるとは思っていない。実戦勘を取り戻し、技術面のレベルアップが必要なことは分かった上で「僕も、いろいろ勉強しながらやっていきたい」と意気込んだ。

 開幕から投打に躍動する後輩のことは頼もしく見ている。「僕は言える立場ではないですけど」と前置きして「(高卒)1年目としては、十分すぎるほど頑張っていると思います」と、大谷の活躍に感心している。本格的に二刀流デビューとなった18日広島戦は、リアルタイムで見ることはできなかったが「ニュースで見ました」とチェックしていた。

 右肩の状態はいい。心配なのは天気だけだ。予報では降水確率が50%。台風4号も接近しており、予断を許さない。復帰戦が中止になれば、翌23日に実戦形式のシート打撃で登板するプランもある。それでも競争のスタートラインに立つため「できれば(試合で)投げたい」と天に祈った。【木下大輔】