<巨人0-2中日>◇22日◇東京ドーム

 中日大野雄大投手(24)が救い投げだ。巨人打線を7回7安打0封。負ければ今日23日にも自力Vの可能性が消滅していた崖っぷちで、瀕死の守道竜に息を吹き返させた。前回登板では続投志願した8回にKOされ、高木監督が志願を認めた今中投手コーチを「甘い」と一喝するなどてんやわんや。チーム生き残りへ高木監督も「大きな勝ち」と評価した。

 ヒーロー大野の笑顔が弾けた。「高いボールもあったけど、結果がすべての世界だしヨシだと思います。素直にうれしいし今日みたいな投球を続けたい」。負ければ今日23日にも自力Vの可能性が消えかねない危機で、巨人打線を7回0封。昨年のCSから続いていた東京ドームでの連敗も6で止め、守道竜を崖っぷちで踏みとどまらせた。ピンチはつくっても絶対生還は許さず、自身も1カ月半ぶりの3勝目。未来のエース候補が、首位相手に大仕事をやった。

 名誉挽回のマウンドだった。前回15日のロッテ戦は7回0/3を4失点と好投したが志願の8回にKO。さらに救援陣も打たれて1イニング6失点で同点にされた。「みんなに申し訳なかったです」。最終的には12回、今季両リーグ最長の5時間44分の激闘を制した。だが高木監督が志願を認めた今中投手コーチを「甘い!」と一喝するなど、後味の悪さだけが残った。男としてリベンジするしかなかった。

 でも心は熱く、頭は冷静に。気持ちだけで抑えられる打線ではない。徹底マークしたのは阿部だった。「チームとしてやられているので」。前日も山井が2発を浴びるなど、竜投は今季打率6割超、5本塁打&12打点を許して負けを重ねてきた。4番封じ=勝利への近道。この日は大胆な投球で圧倒したが、阿部の時だけは必ず一呼吸置き、細心の注意を払って四角に投げ分けた。そして3打数無安打。大きな勝因だった。

 高木監督も絶賛した。「あそこ(8回)からが問題なんで代えた。でも力があったしよう投げた。大きな勝ちですよ。(東京で)やっと勝てました」。球が浮いてきたこともあり、この日は今中コーチと交代期も合致。2番手福谷以下の継投は冷や汗だったが、5月3日DeNA戦以来34試合ぶりの0封リレーも決まった。「気持ちはもう1つも負けられん思い。明日も投手が抑えて絶対勝たんと!」。初戦はコケたが、巨人戦勝ち越しが大逆襲を勢いづけることは間違いない。頼むぞ山本昌!

 24歳大野からの熱い必勝バトンが47歳に渡った。【松井清員】