<ロッテ2-1日本ハム>◇23日◇QVCマリン

 栗山ハムの連勝が5でストップした。2回に2死満塁から大引が押し出し四球を選んで先制したが、その後はあと1本が出ず痛い逆転負け。再三の好機も送りバントのミスでつぶした。交流戦終盤からの5連勝で最大10まで膨らんだ借金を一気に4まで減らしたが、最下位からの猛反撃は小休止となった。

 試合後、栗山英樹監督(52)はわずか1点どまりの打線について問われると「う~ん…ね」と、なかなか言葉が続かなかった。拙攻続きで先発した木佐貫の援護ができず「確実に点を取れるところで取らないと。逆に取らしてもらえなかったというか…」と悔しさを募らせた。

 送りバントが明暗を分けた。1点を追う7回無死一塁。鶴岡のバントは投前に強く転がり併殺打。9回も稲葉、アブレイユの連打で無死一、二塁としたが、小谷野がバントで送れず。攻撃のリズムを欠き、適時打は1本も生まれなかった。一方のロッテは6回に同点に追いついた直後に、きっちり送りバントで走者を三塁に進め、犠飛で決勝点を奪った。鶴岡は「あそこ(7回)で、つなげなかったのが、敗因と言っていい。悔しいです」と、責任を背負った。

 安打数もロッテを1本上回る8安打を放ったが、押し出しの1点のみ。小技の成否で勝ってもおかしくない試合を落とした。栗山監督は「ミスは起こるもの。出来ることは、しっかり出来るようにということ」とチームに、そして自身にも言い聞かせるように戒めた。

 交流戦から続いていた連勝は、リーグ戦再開2試合目でストップ。最大10まで膨らんだ借金を4まで減らし、最下位から上位チームを猛追してきた勢いを止められた。ただ、悔しい1敗を引きずっている暇はない。栗山監督は最後にこう締めた。「後ろに後退しないよう、明日頑張ります」。再追撃へ前を向いた。【木下大輔】