<広島1-0阪神>◇6日◇マツダスタジアム

 虎が再び追い込まれた。天敵の広島前田健の前に、お決まりのように打線が沈黙。最後は先発メッセンジャーも力尽きてのサヨナラ負け。巨人とは再び7・5ゲーム差。今日にも自力優勝の可能性が消滅する崖っぷちに立たされた。巨人戦勝ち越しで自力V消滅危機を回避したように今日からも意地をみせてくれ!

 また、ゼロを並べた。最後は虎党の悲鳴が、歓声にかき消された。奮投するメッセンジャーを助けられずに今季初のサヨナラ負け。和田豊監督(50)も無念さを隠しきれなかった。「それに尽きる」。打線のふがいなさを問う声に、うなずくしかなかった。今季16度目の0封負け。同じ相手に何度もやられては悔しさが募る。

 また、天敵だった。広島前田健とは今季5度目の対戦。立ち上がりに攻略の糸口を見つけた、かに見えた。1回は鳥谷とマートン、2回は今成がファーストストライクを安打。制球が甘かった右腕に好球必打で、ともに三塁まで走者を進めた。だが、初回は新井が三振。2回無死一、二塁では強攻した藤井彰は最悪の二ゴロ併殺打。あと1本が出ず、立ち直らせた。

 水谷チーフ打撃コーチ

 あそこで点とらな。コントロールも良くなかったし、あとから良くなってくるからね。

 また、ひねられた。マエケンは状況によって強弱をつける余裕の投球だった。3回から7回まで1安打。111球をスイスイ投げられ無得点に終わった。今季36イニングで、7月7日の鳥谷のソロ本塁打による1点だけ。対戦防御率は0・25と、ほぼ完璧に封じ込まれている。

 和田監督

 立ち上がりチャンスがあったので、取れるところで取っておかないと。いつもより散らばっていたからね。マエケンはそこ(中盤)からの投手だから。うちの打線よりマエケンが上回ったということ。

 また、対戦する。1週間後の京セラドーム3連戦でも再戦は確実。30日からは甲子園、9月にも週初めの17日からカードが組まれる。さらに、広島は激しい3位争いの最中。クライマックスシリーズ(CS)で激突する可能性もある。指揮官は「そこ(CS)の前にも何回も当たるので」と唇をかむしかなかった。

 また、追い込まれた。勝った巨人との差は再び7・5になった。敵地で宿敵に勝ち越した勢いは、最悪の形でそがれた。今日7日に敗れ、巨人が勝つか引き分ければ自力優勝の可能性が消滅。同時に巨人にはマジック41が点灯する。同じ崖っぷちだった4日は、ルーキー藤浪の好投に助けられた。セ・リーグのペナントを熱くする使命がある。また、踏ん張りどころがやってきた。【近間康隆】

 ▼阪神は今季延べ32投手(41敗)に白星を献上。うち6投手に2敗以上を喫している。内訳は右投手が前田健(広島=3敗)、宮国(巨人=2敗)。左投手は藤井(DeNA=4敗)、石川(ヤクルト)と岡田(中日)と杉内(巨人)にそれぞれ2敗ずつ。左右両投手ともチームのエースを打ち崩すことができずにいる。<アウトにしたはずが…判定変わらず再開直後>

 今季初サヨナラ負けの直前に、虎党が悔やみたくなるシーンがあった。9回1死三塁で、広島丸は2ボール2ストライクから一塁線へのゴロ。つかんだ新井貴は三塁を飛び出したルイスを追い、関本、藤井彰、鳥谷とボールが渡った挟殺プレーでアウトにしたはずが、打球はファウルの判定。和田監督は福家球審へ抗議したが、判定は変わらなかった。丸は再開直後の7球目を中犠飛にした。