<中日2-3DeNA>◇16日◇ナゴヤドーム

 守道竜の自力でのCS進出が不可能になった。先制しながらも、追い上げられた7回、田島がまさかの大乱調。スクランブル発進した浅尾も逆転打を許し、痛すぎる逆転負け。巨人に勝った3位広島とは4・5ゲーム差となった。高木守道監督(72)は試合後に緊急のコーチミーティングを実施。あきらめるのはまだ早い-。燃え尽きるまで戦う覚悟だ。

 ついに自力CSの可能性まで消滅した。今季27度目の逆転負け。高木監督の怒りの矛先は試合をひっくり返された中継ぎ陣だった。

 「ああなったら三振取れる投手しかおらん。何で出したかというのを当然分かってるでしょ。それが初球ストライクって…」。まずは逆転打を浴びた浅尾をバサッ。その前に走者をためた田島にいたっては「間違いやったね。出したというのが」と吐き捨てるように言った。

 試合が暗転したのは1点リードの7回。3番手でマウンドに上がった田島が1アウトも取れずに一、二塁とすると、代わった浅尾が梶谷、金城に連打を浴びて逆転を許した。先行逃げ切りのパターンがまたもや崩壊。得点も1回大島、4回クラークの2本のソロアーチだけ。5回以降は無安打とお粗末な内容だった。

 崖っぷちの指揮官はすぐさまコーチ陣を招集して緊急ミーティングを実施した。約30分間の話し合いでは、セオリーを無視してでも貪欲に勝利をつかむという考え方を徹底。井上打撃コーチは「例えば4番にバント、スクイズだってあるかもしれない。最後のあがきを見せようやということだと思う」と説明した。

 高木監督は「(自力CS消滅に)消えたら、しゃあない。とにかく勝っていくしかない。うちはずっと負けられない。勝っていけば臨みもあるやろ?

 他力やけど」とファイティングポーズを取った。このままでは7年連続CS出場、12年連続Aクラスが幻になる。常勝軍団の歴史が途切れてしまうのか…。もうなりふり構っていられない。【桝井聡】