<DeNA4-7中日>◇23日◇横浜

 守道竜が逆転CSへ首の皮一枚をつなげた。5年目岩崎恭平内野手(27)がプロ初アーチ、初打点、初猛打賞の大暴れでDeNAに勝利。家族も招待していた故郷神奈川に錦を飾る活躍で、3位広島との差を4・5に縮めた。チームは今日24日から、ナゴヤドームで広島と直接対決3連戦。3連勝で一気の1・5差へ、若竜がとびきりの弾みをつけた。

 逆転CSへ、若き竜戦士が奇跡の可能性を残した。殊勲は岩崎。プロ初本塁打に初打点、しかも初猛打賞のおまけつき。守備&走塁のスペシャリストがびっくり箱の活躍で、明日なき戦いを制す原動力になった。

 岩崎

 打った瞬間、あっ、上がっちゃったと。でも二塁まで全力で走ったところで歓声が上がって、本塁打と知りました。僕もびっくり。結果オーライです。

 プロ初のお立ち台は初々しかった。1点リードの3回先頭。1軍で二塁打以上を打ったことがなかった男が、161勝右腕三浦の外角真っすぐをとらえ、左翼ポール際最前列へ運んだ。前日9回に代打安打した状態の良さを買われ、2番遊撃でプロ6度目のスタメン。東海大相模出身の岩崎にとって横浜はご当地で、招待した母と姉、いとこの前で最高の晴れ姿を見せた。

 岩崎

 記念のボールを返してくれたファンの方、ありがとうございます。実家に飾らせていただきます。

 昨年までのプロ通算は6打数無安打。課題は打撃でここ2年は1軍出場すらなかった。だが昨秋の沖縄・北谷キャンプで高木監督が強化指定。朝から晩まで、手の感覚がなくなるまでバットを振り込んだ。端正な顔立ちで、東海大時代からの愛称「プリンス」が、泥まみれで足腰を鍛え直した。勝負の年と位置づけた今季、努力は結実。初回は中前打後の二盗が悪送球を誘い、クラークの内野ゴロで先制の生還。8回は左の大原も苦にせず中前打した。規定打席未満とはいえ、3割5分1厘の打率が赤丸急成長の証しだ。

 若竜の活躍に引っ張られるように、9回は42歳の谷繁も燃えた。無死満塁で三塁線へのゴロが中村の失策を誘い、昨年までの同僚ソーサから執念の“決勝2点打”だ。「ヤバイ!

 と思ったけど抜けてくれてよかったです」。逆転CSへ一丸でつかんだ勝利だった。

 3位広島が負けて4・5差。今日24日からの直接対決3連戦、名古屋決戦が大勝負になる。ノッてる男がナインの思いを代弁した。

 岩崎

 絶対負けられない!

 必死になって、勝利をもぎ取っていきたいです。

 連敗なら25日にCS進出を絶たれる。だが逆に3連戦で1・5差まで縮めることもできる。そう、狙うは3連勝しかない。【松井清員】