巨人のドラフト1位候補が現段階で白紙であることが24日、分かった。この日、都内の球団事務所でスカウト会議を開き、指名候補選手を約60人に絞った。山下哲治スカウト部長は「1位候補は4、5人。(桐光学園の)松井君もその中にもちろん入っているけど、今の段階では決まっていない。候補には投手も野手も捕手もいる」と説明した。

 春先のスカウト会議では桐光学園・松井裕樹投手(3年)が1位の筆頭候補だった。しかし、ここに来て、そこまでは明言できない状況になっている。山下部長は「現時点では1位は白紙。これからもスカウトが張りついて見ていきたい」と、今後も調査を続ける考えを示した。

 判断しかねているのは、2つの理由がある。高評価の選手が少なく、抽選を外した場合の外れ候補が手薄なこと。また球団内には高校生は2年間の修業期間を設けているという暗黙の了解事項がある。現場が即戦力を希望した場合、高校生の松井は対象選手ではなくなる。山下部長は「決まるのは直前になる。多くても指名は全体で4、5人になるんじゃないか。6人はまずない」と、今後の見通しについて少数精鋭になる見通しを口にした。他球団の動向も調査しながら決める。