球界最年長の中日山本昌投手(48)が今季最終戦となる10月5日DeNA戦(ナゴヤドーム)に先発することが27日、分かった。今季限りで引退する山崎武司内野手(44)の引退セレモニーが行われる特別な試合に志願して登板する。「先発山本昌」「4番山崎」-。合わせて92歳コンビの夢のお立ち台が実現するかもしれない。

 今季のラストゲームに山本昌が“友情出演”する。主役は今季限りで引退を表明した44歳山崎。引退セレモニーが行われるスペシャルな試合に山本昌が先発することが決まった。ナゴヤ球場でブルペン入りするなど精力的に体を動かした48歳左腕は、すでにやる気十分。「僕、個人のことはいいんだよ。山崎の引退試合だからマウンドにいたい。高木さんはキャリアハイの時の監督でもあるし、本当に感謝しているから」と自ら登板を志願した。

 もう1人の主役である高木監督も粋な演出を用意していた。「最後は山崎を4番スタメン。昌は先発」。すでに頭の中ではストーリーが出来上がってるようで「DeNAには第1打席はまっすぐだけを投げてくれって言っとかなアカンな。昌は2イニングくらいか。それでお客さんが来てくれたらいいけど」とニヤリ。自身もラスト采配となる試合で、大入りを期待した。

 高木監督はさらに「ベテランは全部出す」と、主力総出演も予告。豪華キャストをそろえるつもりだ。今日28日には左足を痛めて2軍調整中だった荒木が1軍登録される見込み。10月上旬に手術予定の井端を除き35歳オーバーのベテランがズラリと並ぶ。荒木、森野、谷繁、和田と球界を代表する仕事人たちが、がっちりと脇を固める。

 注目は最後のお立ち台だ。山崎が10年ぶりの古巣中日に復帰した2年前から2人にとって、お立ち台でのツーショットが大きな目標だった。この試合が本当のラストチャンス。山本昌は「勝ち投手になったらあるかもしれないけど、それはないんじゃないの?」と苦笑いだが、可能性はゼロではない。感動のフィナーレを竜党は見たい。山本昌が主役級の活躍で、盟友山崎の引退に花を添える。【桝井聡】