<中日4-3阪神>◇28日◇ナゴヤドーム
阪神藤浪晋太郎投手(19)はクライマックスシリーズへ向け、上り調子となってきた。9月ラスト登板。4回、唯一といえる失投で和田に逆転2ランを浴びて4試合連続勝ち星なしとなったが、長かったトンネルの出口は、見えてきた。藤浪自身も「調子自体は良かっただけに、和田さんへの1球が悔やまれます」と振り返ったように「兆し」が確かにあった。
前回登板の21日ヤクルト戦では、わずか4回で降板。4四球を与え、106球も費やして6失点と炎上。「修正がきかなかった」と、負の連鎖を止められずに苦しんだがこの日は、初回から直球は球速150キロ超を連発。さらに、最重要課題の制球面も、5回無四球。球数も67球と、リードしていれば完投も見えるペースだった。6回表に打席が回ってきたため代打を送られ、5回3安打2失点。ただ、中西投手コーチも「今日は良かったな。変な力みもなく、バランスが良かった。前回に比べてだいぶ修正できたな。長いイニングを投げさせたかったけどな。打線との兼ね合いだから仕方ない」と評価した。
もちろん、これが万全の状態ではない。藤浪は「状態が上がったと言うより、元の状態に戻ってきただけ」と冷静に話した。春夏連覇した昨夏の甲子園では、決勝にベストの状態を作り上げた。レギュラーシーズン残りの登板は1度の見込みのため、高校出新人で球団最多となる67年江夏の12勝には届かないが、何よりもCSでの白星が重要だと分かっている。勝負どころを知る19歳が、ゴールに向けての上昇カーブを描きはじめた。【山本大地】



