<セCSファイナルステージ:巨人3-2広島>◇第1戦◇16日◇東京ドーム

 巨人坂本勇人内野手(24)のバットが白球を捉えた。1点を追う6回。広島大竹のスライダーを左中間席に放り込んだ。「1、2打席目はタイミングが全く合ってなかった。開き直って打ちやすいよう打とうと」。小さめのフォームに改良していたが、ゆったり左足を上げてタイミングをとるスタイルに戻し、試合も振り出しに戻した。

 大一番で、8月24日のDeNA戦以来となる快音を鳴らした。不振から抜け出せず、わらにもすがる思いだった。これまではじきがいいメープル素材のバットを愛用してきたが、しなりが利くアオダモ素材を発注。この日、初めて打撃練習で振り込んで臨んだ。バットにボールを乗せるアオダモの特性を生かした打撃を披露した。9回2死一、二塁のピンチでは菊池の三遊間への打球に飛び付き、即座に三塁に転送。好守で試合を締めた。原監督も「彼の良さ、勝負強さですね」とうなずいた。笑顔が戻った坂本は「まだまだ試合が続く。まだ1勝」と前だけを見た。