楽天田中将大投手(24)が16日、ロッテとのCSファイナルステージを前に、平常心を強調した。今日17日の初戦に先発。Kスタ宮城で練習を終えると、静かに意気込みを語った。無傷の24連勝で締めたレギュラーシーズン同様、頼れるエースがCSでも勝利をもたらす。

 大一番を翌日に控えても、いつもの田中だった。気持ちの高ぶりを問われたが、「まだないです」と即答した。勢いに乗るロッテ打線が相手でも関係ない。「積極的にくるのはCSに限ったことじゃない。レギュラーシーズンも一緒。特に変わったことはない」と落ち着いていた。気持ちのスイッチを入れるのは、マウンドに上がってから。シーズンと変わらないスタイルで臨む。

 だから、ファーストステージの決着がついた14日の西武-ロッテ戦のテレビ中継も、腰を据えて観戦はしなかった。「シーズン中でも、相手の試合をめちゃくちゃ見ているわけじゃない。いつも対戦しているイメージがある。向こうも『田中は、こういう球を投げる』というイメージがある。でも、試合の中での駆け引きもある」。さらに、語気を強め、こう続けた。

 「機械じゃないんで!!」

 何度も対戦してきた相手だけに、イメージはできている。ただ、そのイメージに固執しない。事前ミーティングで注意点を確認はするが、マウンドに上がれば、18・44メートル先に立つ打者の狙いを見抜く観察眼が大事。決まった行動しかとれない“機械”ではなく、柔軟な判断力を持った“人間”の力で抑えるつもりだ。

 最大6試合しかない短期決戦。「頭を取って、チームに勢いをつける」と、初戦先発の使命は分かっている。だが「気持ちが入りすぎるのは良くない。そう思う時点で、いつもの自分じゃない。そうやってシーズンで力を出してきた。『短期決戦だから、もっとやってやろう』と思うと、力むこともある」とも言った。いつもの力を出せば、必ず勝つ。静かな口調に、確かな自信をみなぎらせた。【古川真弥】