高卒2年目での大役はお預け。沖縄・国頭で秋季キャンプ中の日本ハム栗山英樹監督(52)は6日、二刀流ルーキー大谷翔平投手(19)を、来季開幕投手の構想から外していることを明かした。「(開幕までに)ものすごい投手になっていたとしても、それ(開幕投手)をさせることが、今はいいとは思わない。今ではなく、先を考えたときにどうするか」。大谷とチームの将来を考え、時期尚早と判断した。

 期待の裏返しでもある。来季は投手を優先に調整し、先発ローテ入りしてもらいたい考えでいる。とはいえ、開幕投手となれば相当な重圧もあり、ローテが崩れなければ常に相手エースと投げ合わなければいけない使命を背負うことにもなる。就任1年目の昨季、大卒2年目の斎藤を抜てきした実績がある同監督も「斎藤のときもそう。何がチームのため、本人のためになるかを考えた」と、今回は慎重な姿勢を示した。

 この日は来季の日程が発表になり、日本ハムは開幕を本拠地でオリックスと、続くカードを敵地でソフトバンクと戦う。栗山監督は「(大谷が)投手として成長していたら、2カード目の頭かもしれない」と、大事なカード初戦を任せることも示唆した。指揮官の考えに大谷も「今はその段階ではない。(開幕は)一番信頼のある投手が任されるもの。いずれはそういうところで投げられたら」と先を見据えた。【本間翼】