マー君のメジャー挑戦の意思確認は、ひとまず延期された。楽天田中将大投手(25)が22日、仙台市内の球団事務所で立花陽三球団社長(42)とシーズン終了後初めて会談。だが、今オフにポスティングシステム(入札制度)を使ってメジャー挑戦するか否かの意思確認は行われなかった。日本プロ野球機構(NPB)と大リーグ機構(MLB)の間で、同システムの改正案が定まっていない。新制度成立を待って、再度、田中と同社長が会談することとなった。

 アジアシリーズから帰国翌日、田中は仙台に戻り、球団事務所で立花社長と会談した。2人だけで約20分、話し合い「シーズンが終わって一区切りということで、1年間お疲れさまという言葉をいただきました」と感謝した。ただ、注目されるメジャー挑戦については、特段の進展はなかった。まずは、ポスティングシステムの現状について説明を受けた。「社長が知っている話を聞いただけ。知らないこともいっぱいあったので。静観というか、特に動きも何もないですよ」と話した。田中から質問することもなかったという。

 球団も、田中本人の意思を聞くことはしなかった。取材に応じた立花社長は「制度が決まっていないのに、彼の気持ちを聞くのも失礼。空論の議論をしても意味がないということ。田中と僕の見解です」と、意思確認は新制度成立後に行うことを強調した。「球団に残ってくれという話はずっとさせていただいてます」と、この日も残留を要請したが、「制度が決まって、彼の意見も総合して、ポスティングを申請するべきかを判断することになる」とも言った。現時点での移籍容認こそ明言しなかったが、最終的に田中本人が望めば、メジャー挑戦を後押しするとみられる。

 ただし、立花社長は2つの注文をつけた。まずは、判断のタイムリミット。「明確なデッドラインはないですけど(米国の)ウインターミーティングが終わると向こうも動きが起こらない」。今年のウインターミーティングは、12月9~12日(日本時間同10~13日)。田中の米移籍はメジャー各球団の編成に影響するため、田中と球団の方向性をできるだけ早くすることを望んだ。

 もう1つは、万が一、新制度が成立しなかった場合だ。田中を自由契約にして金銭トレードにかける可能性を問われ「それは難しい。リスクが高い」と否定。あくまで、今オフの移籍はポスティングによるものとした。それだけに、早期の新制度成立が待たれる。【斎藤庸裕】