中日で新4番候補と期待される平田良介外野手(25)が来季から背番号6でプレーすることが22日、分かった。巨人移籍が決まった井端が今季まで11年間背負い、落合GMも現役時代に着けていた番号を、若きスラッガーが受け継ぐことになった。

 期待の大砲に大きなプレゼントが用意されていた。平田が歴代の名プレーヤーが背負ってきた6番を着けることが決まった。

 サプライズが待っていたのは13日の契約更改交渉の席だった。落合GMが40番からの変更を打診し、複数の案を示した。「ここから選べ」-。ほかに1桁番号などもありながら「結構、好きな番号だったんで」と迷わず選んだのが6番だった。

 3冠王3度の落合GMを意識してのチョイスと思いきや「全然知りませんでした」と頭をポリポリ。平田が5歳だった93年まで中日の6番を着けた落合GMも「そりゃあ知らねよな」と笑っていたという。

 番号が減った分、期待の大きさは増す。今季は開幕に出遅れるも118試合に出場して打率2割8分9厘、自身最多の15本塁打を放った。来季年俸も600万円増の3500万円。谷繁兼任監督も来季の4番候補に名前を挙げた。なりたての新背番号6は目をぎらつかせた。

 「僕が小技をバンバンやっても仕方ない。井端さんがずっと着けられてイメージがあるけど僕は僕なりに自分なりの6番にしたい」

 落合GMでもなく井端でもない。新しい6番像を作る意気込みだ。入団時の8番は成績不振から3年前に40番に変更された。プロ野球選手の顔と言われる背番号も、すべてはグラウンドの結果次第。「次は番号を変えられないようにしたい」。伝統の番号を守り、さらに磨きをかける。【桝井聡】

 ◆中日の背番号変更

 落合監督(現GM)時代は背番号シャッフルが毎年のように行われた。就任1年目の04年には谷繁(現兼任監督)の背番号を7から27に変更させ、逆に朝倉は41から18となった。監督最終年の11年も大島の32を8に変更。平田は8から40、田中は22から58となった。高木監督2年間の主な変更は、川上復帰にともない岡田が11から21に変えた例がある。