来季は先発ローテ入りが期待される日本ハム大谷翔平投手(19)に「通勤問題」が降りかかった。運転免許証を持たない大谷は今季、合宿所から札幌ドームまでの移動を、5年目の中島卓也内野手(22)の車に同乗させてもらっていた。だが、中島が退寮し、札幌市内でひとり暮らしを始めることが決定。球場までの“足”がなくなってしまったのだ。

 もともとは右も左もわからなかった開幕直後、中島から「乗っけてあげるぞ」と声をかけられたことからスタート。年齢の近い杉谷、近藤らとともに、片道約20分のドライブを楽しんでいた。車内では中島の好きな西野カナの曲が流れ、歌いながら通勤するのがいつしかルーティンとなった。「毎日聴いていたから、アイツも西野カナが好きになったはず」とは中島。大谷は先輩に囲まれ、試合前のリラックスした時間を過ごしていた。通常は球場入りが普段より遅い先発登板の日でも、早出の中島の時間に合わせて同乗していたほどだ。

 車を持たない選手は、自腹でタクシーに乗るか、公共交通機関を使うしかない。毎日タクシーに乗るとなれば出費はかさみ、地下鉄を利用するとなると「知名度の高い選手ですし、ファンの方に囲まれてしまうのは心配。何かあっては困る」(球団関係者)と、パニックになる危険がある。どちらにしても頭の痛い問題となりそうだ。

 どうだっていい?

 いやいや、プロ野球選手にとって通勤時間は、オンとオフを切り替える大切な時。2年目に訪れた最初の“試練”を、大谷はいったいどう乗り越えるのか。続きはウェブ…だけではなく、来年の本紙でも。【本間翼】