阪神福原忍投手(36)が13日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3500万円アップの1億500万円でサインした。07年の1億3000万円以来の1億円超えの大台返り咲き。今季途中から抑えを務め、14セーブを挙げた投手最年長右腕が、この日、入団会見した新守護神の呉昇桓(オ・スンファン)投手(31=韓国サムスン)と、鉄壁の“勝利の方程式”を結成する。(金額は推定)

 マウンドでは見せない柔和な笑みが自然に浮かんだ。福原が7年ぶりの大台復帰だ。「自分的にはいいシーズンだった」。短いコメントだったが、感慨深いに違いない。どん底からはい上がり、再び1億円のラインを超えてみせた。

 06年オフに1億3000万円で更改。同年先発で12勝した。だが、絶頂期で迎えた07年に暗転。成績は下降し、08年には右手人さし指を骨折するなど苦しんだ。09年には10敗し、10年に中継ぎ転向。11年シーズンは年俸3600万円まで落ち込んだ。だが、そこで終わらなかった。今季50試合に投げ、11年から3年連続の50戦以上登板。11年当初は敗戦処理が多かったが今季は中盤から抑えに回り、プロ最多14セーブを挙げる復活ストーリーを演じた。防御率1・20。「(球団から)1年間よくやってくれたと言われた」。ねぎらいの言葉を贈られたのもうなずける。

 不屈の男は、どこまでも頼もしい。投手陣最年長のベテラン。来季は鉄壁の勝利の方程式を築くため、新守護神のお助け役を誓う。「(呉昇桓が)早くチームになじめるように、積極的にコミュニケーションを取っていきたい」。他球団の主力打者の打者の情報や生活面など“救援”してみせる。

 呉昇桓の獲得によってストッパー役を退くことになるが「言われたところで投げるだけ。みんなで頑張れれば」とサラリ。

 なぜなら、1億円プレーヤーに舞い戻っても優勝を味わえなかったからだ。「今年は悔しかった。何とかリーグ優勝して日本一になりたい」。心の底から笑うのは、呉昇桓らとVをつかみ、美酒を浴びたとき、と決めている。【宮崎えり子】