仰天ネームのソウルフードで百万馬力だ。故郷の鹿児島・薩摩川内市のスポーツ大使に任命された日本ハム木佐貫洋投手(33)が26日、地元が誇る?

 名物「ちんこだんご」をパワーに来季15勝達成の誓いを新たにした。

 1本たった60円の串団子が勝利へ導く。この日、同市の市役所でスポーツ大使の委嘱式に出席した木佐貫は、4000枚の名刺を受け取り「ずっと1軍にいれば、すぐ配れます。増刷できるよう頑張ります」と宣言。3年契約で大役を任され「これを機に、来年は15勝出来るよう頑張っていきたい」と自信満々だったが、実は、ちゃんと秘密兵器があった。

 木佐貫

 お祭りの出店とかで買って、しょっちゅう食べてますよ。「うなぎパイ」より、元気が出ると思います。来年は午(うま)年ですから馬並みには。

 「夜のお菓子」として有名な某所銘菓を引き合いに、胸を張ってアピールしたのは川内駅前などで購入可能な「ちんこだんご」だ。しょうゆを塗り、軽くあぶった小粒の団子は、甘く香ばしいふるさとの味。「しんこ(新粉)だんご」がなまって「ちんこだんご」になったなど諸説あり、起源は14世紀と歴史も深い。人の集まるところには欠かせない薩摩川内人のソウルフードなのだ。

 町を流れる川内川には“かっぱ伝説”があり「自転車で橋を渡っている時に、見たことがあるんです!」と、うそか本当か分からない発言も飛び出したが、すべては故郷のため。ゆるキャラやB級グルメなど、地方発信のブームが多い昨今「市の名前を売る特命係長ですからね」と使命感に燃える右腕は、さっそく業務を遂行した。年が明ければ、次はグラウンドで誓い達成へとまい進する。

 ◆ちんこだんご(しんこだんご)

 団子の粉には国産米を使用。名前の由来は(1)新米の米粉だけを用いるため「しんこ」の名が付いた説(2)鹿児島弁で小さい団子を「ちんかだんご」と呼んだことから名付けられた説(3)元中3年(1386年)、幽遠山深固院(しんこいん)の和尚が大飢饉(だいききん)の際、しょうゆをかけて焼いた団子を住民に食べさせて飢えを救ったのが起源とも言われ、「しんこだんご」がなまって「ちんこだんご」になった説などがある。