3年目の新人王を狙うぜよ!

 プロ野球長崎県人会の少年野球教室が27日、諫早市で行われ、2年目でブレークした阪神松田遼馬投手(19)も参加。イベントで顔を合わせた広島ドラフト1位大瀬良大地投手(22=九州共立大)と新人王を争う決意を話した。

 「3年目ですけど、資格があるなら。狙えるなら狙いたいですね」

 表情は穏やかだったが、力を込めた。華々しく1軍デビューした今季。いきなり19イニング連続無失点を飾るなど、中継ぎで1勝2敗5ホールドと結果を残した。しかも投球回は29回2/3と“寸止め”。来季の「最優秀新人」対象として残った。故郷長崎で、来季のビッグタイトル狙いを誓った。

 「同じ長崎県出身ですし、侍ジャパンでも同じでした。気になる存在ではあります」

 新人王のライバルとなるのは、同郷の2年先輩となる大瀬良だ。11月に招集された侍ジャパンの台湾遠征でも同じ日の丸を背負ってともに戦った。「ジャパンの時もそうでしたが、野球以外の話をします」。すでに気心が知れた間柄だが、同じリーグの投手として負けられない存在だ。

 3年目も勝ちパターンの中継ぎを期待される右腕。新たな武器となるフォークの習得にも意欲的だ。「来年には絶対投げたいと思うボール。真っすぐとスライダーでは通用しないと思う」と冷静に話した。「チームの勝ちが第一条件。勝利に貢献したい」と、チームの勝利にこだわる先に、今年の藤浪も逃した新人王の栄冠が待っている。【宮崎えり子】

 ◆新人王

 セ・リーグアグリーメントの第14章表彰に個人表彰として「最優秀新人」が定められている。記者投票で決まり、賞金100万円と表彰状、トロフィーまたはメダル、ペナントが授与される。第58条(個人表彰の解釈)で「最優秀新人は、支配下選手にはじめて登録されてから5年以内の者で、投手については前年までに投球回数30イニング以内、打者については前年までに打席数60以内の者でなければならない」とある。来季が3年目、これまで投球回数が29回2/3の松田は資格を有する。