「星野レジェンド」をバイブルに、プロの道を突き進む。日本ハムの新入団8選手が11日、2軍の千葉・鎌ケ谷で合同自主トレをスタートさせた。ドラフト3位の岡大海内野手(22=明大)は高校、大学の直系の大先輩、楽天星野仙一監督(66)の熱い足跡をモットーに発奮。闘将伝説を成功モデルに、闘争心をむき出しにしていく。

 燃える武勇伝が染みついていた。岡は明大の大先輩、楽天星野監督の生きざまを胸に、本格的にプロ第1歩を踏み出した。この日、同監督が大学在籍時に残した驚異の逸話を興奮気味に明かした。「ある試合で負けた日、朝までマウンドで正座していたらしいです」。大学で代々語り継がれ、今や伝説になっているという。選手時代から闘志満々のエピソードのとりこになっていた。

 プロ人生の教訓に掲げている。「僕には想像つかないです」。異次元のような話でも、心意気は学び取ろうとしている。口数が少なく控えめでも、プロでは戦意を前面に出していくことを決意。今月行われた自身の激励会では、星野監督からメッセージが寄せられた。「プロの世界は厳しいぞ」。昨年、万年Bクラスだった楽天を初の日本一に導いた大先輩からの言葉。あらためて闘志を燃やす覚悟を決めた。

 闘争心の大切さは大舞台で実感している。昨年11月に侍ジャパンの台湾遠征に参加。アマから選出された4人の内の1人として日の丸を背負った。昨夏の日米大学野球では死球を受けヒートアップ。ヘルメットをたたき付けて相手投手に向かっていくなど、星野イズムを受け継ぐ下地はある。「(星野監督は)相手が強くても向かっていく精神を持っている。参考にしていきたい」と野性味あふれるプレーを見せる。

 この日、新人合同自主トレが開始。星野監督からは「1軍にいないと会えないぞ」と熱く背中を押された。ルーキー8選手の中でも、岡は即戦力として大きく期待されている。闘争心をむき出しに、熱いプレースタイルを確立していく。【田中彩友美】