ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(29)の「一塁コンバート案」が19日、白紙になる可能性が出てきた。2月1日のキャンプ初日まで2週間を切ったこの日、小川淳司監督(56)は「一塁(転向)と言っていたけど、こういう状況だし、練習もできていないだろうし、仕方ないよね」と明かした。

 妻への監禁と暴行の疑いで米捜査当局に逮捕されたバレンティンは、15日(日本時間16日)に保釈されたが、24日(同25日)に裁判所に出廷予定で、来日は未定だ。

 「一塁バレンティン」は最下位からの巻き返しに向けた一大計画だった。バレンティンの下半身の負担を軽減させて打撃に専念させるのと同時に、外野陣の守備力アップにと、指揮官が昨季最終戦で提案した。本人も快諾し、すでにグラブも発注。昨年11月にコンベンションで再来日した際には「(春季キャンプで)いっぱい練習するよ」とやる気をみなぎらせていた。しかしキャンプ出遅れの可能性が高く、一塁の守備に挑戦する時間の確保は難しくなった。

 それでも1軍スタートは決まった。小川監督は「どんな精神状況でも別メニューでも、一緒にやってもらうことが大事」と断言した。昨季終盤に故障離脱して状態の分からないミレッジとともに、1軍に帯同させる。だが、1軍メンバーとしてカウントせず、その分は多めに連れて行くとみられる。

 指揮官は例年、キャンプ中に外国人選手を焼き肉に招待しコミュニケーションを図ってきた。今年も6選手を招待する予定だが、バレンティンについては「プライベートには立ち入らないが、もしケアが必要なら考える」と、精神状態次第で“個別面談”を行う考えを示した。バレンティン騒動の余波を最小限に食い止めるため、最大限の手はずを整える。【浜本卓也】