好守の秘密は壁当てにあり。楽天藤田一也内野手(31)が19日、京都市内の球場で自主トレを公開した。昨季初のゴールデングラブ賞を受賞。星野監督に「アイツは12球団の中で一番うまい二塁手」と言わしめた名手は、小学生から続ける練習で守備を磨いていた。
グラブをつけると藤田はおもむろに壁に向かい始めた。約3メートルの距離を取り、根を張ったようにどっしりと腰を落とし、跳ね返りをグラブでさばく。約3分間。心地よい一定のリズムで捕球を繰り返し、感覚を確かめた。壁当てを行う理由を聞くと「基本が大事なんです。下半身に刺激を与えてからノックに入る。小学生からやっていることで感覚を確認します」と話す。グッと腰を落とし、打球を正面で捕らえる感覚を磨くのに必要な練習だった。
実は壁当てを行う守備の名手は多い。二遊間を組む松井稼も昨年のキャンプでマギーに伝授。最後までボールを見て、下半身を強化するために必要な練習だと教えを説いた。また昨季限りでヤクルトを引退した宮本慎也氏(日刊スポーツ評論家)もグラブさばきを磨くために行っていた。
藤田は「この時期にしかできないんでね。原点みたいな練習をやるんです」と笑う。華麗なグラブさばきも壁当てがなければできない。守備の名手は地道な練習で、ゴールデングラブをつかんでいた。【島根純】



