もう打者相手に投げちゃった-。広島ドラフト4位西原圭大投手(25=ニチダイ)が21日、広島・廿日市市の大野練習場で、同3位の田中広輔内野手(24=JR東日本)を相手に打撃投手を務めた。西原は25日にプロ初のブルペン入りを予定していたが、本格的な投球練習より先に打者に投げる異例の調整。「体も肩もできるのが早い」という特性で開幕1軍に割って入る。
ドラフト4位西原は球界の常識を覆した。ブルペンに入るより、打者相手に投げる方が先だった。「午前中の遠投で指のかかりがよかったんで、これならきょう投げられるなと思って」と、感性を優先させた異例の調整。周囲の驚きをよそに、打席の田中に対し、予定の50球を上回る99球をテンポよく投げ込んだ。
「バッティングピッチャーといっても、力の入れ具合はまだ5割も行っていない。抜ける球も多かったですし。田中に完璧に持っていかれた球もありましたし」と、投げ終えた西原は苦笑い。だがJR東日本時代は社会人NO・1内野手と言われた田中が「すごく(ボールが)動いていますね。これが持ち味ですか?」と舌を巻いた。動くストレートも「体も肩も、できるのは早いので。アマ時代に鍛えられましたから」と、西原は自身の特性に胸を張った。
関西外大時代は2年から大黒柱でリーグ戦に投げ続け、ニチダイでは先発、抑えにフル回転。同社の都市対抗初勝利を勝ち取った。タフな投球がスカウトの目に留まり、解禁翌年の社会人3年目にして念願のプロ入り。経験を重ね、自分の体のこともよく知る右腕は、25日に初ブルペンと決めていた。その前段階だったこの日の屋外(廿日市市の宮園野球場)での遠投は「気合入れてました」という。
雪が舞うほどの寒さの中、約100メートルの遠投で指のかかりのよさを確認。「打ち込みたいと言っていた」同期の田中をつかまえ、ブルペンより先に打撃投手を務める自身初の調整に臨んだ。
彫りの深いイケメンで、心意気も「投げられるところならどこでも投げます」と熱い。大瀬良、九里のドラフト1、2位大学生コンビとはまた違うアピールで、西原が1軍に割って入る。【堀まどか】
◆西原圭大(にしはら・けいた)1988年(昭63)9月29日、愛媛県今治市生まれ。今治北では3年春に甲子園出場。関西外大では53試合に登板し、8勝22敗。社会人のニチダイでは昨年の都市対抗に出場し、チームの初勝利に貢献した。昨秋、ニチダイ初のドラフト指名を受けた。178センチ、76キロ。右投げ右打ち。



