広島版KKコンビを電撃結成!

 広島栗原健太内野手(32)と菊池涼介内野手(23)が22日、廿日市市内の大野練習場で初めて合同自主トレを行った。日頃から親交が深い2人はエールを交換。ゴールデングラブ賞を3度獲得した一塁手、昨季初受賞した二塁手の2人で、鉄壁一、二塁間を作り上げる。

 大野練習場が突然、野性味あふれるタッグ初結成の舞台となった。午後1時過ぎに菊池が登場。遅れて栗原も到着。笑顔で言葉を交わしながら、キャッチボールやフリー打撃などで汗を流した。前日21日にマツダスタジアム内で遭遇し、電撃合体が決まったと言う。

 菊池

 2人で、というのは初めてですね。クリさんには入団した時から、かわいがってもらっている。技術面の話をしたり、勉強させてもらっているんです。

 使用する用具メーカーも同じ。実は親交が深かった。「あれだけ体が大きいのに筋肉が柔らかい。栗原サマサマだと思っていた人が気安く声をかけてくれるんだから」。後輩は8学年上の先輩を心から尊敬し、完全復活を信じてやまない。

 菊池

 クリさんならやってくれる。僕はそう思っている。(一塁手として)投げやすいし、カバーしてくれる。意思疎通もできているし、僕的にも楽になる。

 栗原は12年5月に手術した右肘の影響もあり、菊池入団後の2年間は連続で出場25試合未満、0本塁打に終わっている。一、二塁間を組んだ回数は少ないが、後輩の守備力を知る1人だ。「一、二塁間の打球に追いつくと思わなくて、何回カバーが遅れそうになったか…。肩も強いし、あきらめない感じがいい。どんどんいいものを出してもらいたい」。復活を信じる菊池の言葉を伝え聞くと、誓った。

 栗原

 そうなれるように頑張ります。

 現時点で一塁レギュラー最有力はキラ。一方の菊池も、実力者の東出が左膝前十字靱帯(じんたい)断裂から復活を期しており、レギュラー安泰とは言い切れない。それでも過去にゴールデングラブ賞を3度獲得した一塁手、昨季華麗な守備力で初受賞した二塁手が組めば、鉄壁一、二塁間が完成するのは間違いない。

 2人は24日から宮崎・日南に先乗りし、1軍キャンプインに備える。「先乗りでも意見交換したい。僕にはプラスになることしかないので」と菊池。14年はKKコンビでも広島を沸かせるつもりだ。【佐井陽介】