松井が打撃投手を務める!?

 巨人の野手陣が、2月1日からの宮崎キャンプで臨時コーチを務める松井秀喜氏(39)に、「メジャー流打撃指導」を熱望した。メジャーではマシン打撃よりも、コーチやスタッフが投げるのが主流。昨年12月に阿部が米ニューヨークで務めてもらったように、マウンドから一流の打者目線でチェックしてもらうのも狙いの1つ。実現すれば、今キャンプの目玉になりそうだ。

 巨人ナインが心待ちにするのは、松井氏が本場で培った「メジャー流の打撃指導」だった。原則的にメジャーではマシン打撃より、首脳陣やスタッフが投げるのが主流とされ、松井氏も長年のメジャー経験の中でスキルを磨いた。昨夏にヤンキース傘下1Aの練習で打撃投手を務めたように、今キャンプでもその可能性はゼロではないとみられ、選手たちも希望に胸を膨らませた。

 長野

 もし、そういう機会があるのであれば、僕にとって、すごくいい経験になると思います。

 松本哲

 もし、そんな機会があったら、ぜひ打たせてもらいたいです。

 濃密な時間を一足早く体感したのが、主将の阿部だった。松井氏との対談で訪れた昨年12月のニューヨーク。同氏が浪人時代に通ったバッティングセンターで打撃投手を務めてもらった。「ここがメジャーのゾーンだ」と外角へ投げこみ、内角にも投げ分けた。「すごく貴重な経験だったし、後輩たちも松井さんにいろいろ教わって欲しい」とキャンプでのレッスン継続を願った。

 松井氏にとっても、肌で選手たちの技術に触れあうチャンスとなる。今月上旬に「選手の名前は聞いていても、プレーはニュースで見ている程度」と話したように、自分の目で見て、知ることが大事な要素。限られた時間の中、打撃ケージの後ろや横からだけではなく、真っ正面からも見ることによって、より効率的な指導にも直結する。

 原監督も、推奨する指導法でもある。坂本らをマンツーマン指導した際、捕手のマスクをかぶらせた上で内角に投げ、打ち返す練習をさせた。中井らも経験したことのある原流の指導法で、ステップアップへの源流ともいえる。この日で合同自主トレが終了。阿部は「暖かくて良かった。松井さんも来るしね」と話した。今日31日には原監督ら首脳陣、松井氏も宮崎入り。キャンプインに向け、全メンバーが集結する。