ヤクルトの「ライアン」小川泰弘投手(23)が、エースの「存在感」で開幕カードのDeNAスコアラーを震わせた。8日、沖縄・浦添キャンプでフリー打撃に初登板。直球中心の投球で荒木のバットを折り、山田には何度も詰まらせた。計41球で安打性の打球はわずか5本。「この時期にしてはしっかり投げられていると思う」と納得の表情を浮かべた。

 ネット裏に陣取ったDeNA三橋スコアラーは「直球に力があった」と評した。だが、最も脅威に感じたのは「立ち居振る舞い」だった。アップから昨年と変わることなく淡々と備え、登板前にも1人で外野をダッシュ。フリー打撃とはいえ、準備に余念がなかった。同スコアラーは「ブルペンでも打者が立っても自分のペースで投げている。2年目の感じではないですね。当然開幕カードで来る投手。要、要マークです」と警戒レベルを引き上げた。

 13日にもう1度フリー打撃に登板し、今季初登板となる19日の中日戦(北谷)で先発予定。小川監督からも「全てが進化している」と称賛された開幕投手の最有力候補は「しっかり上げていければ」と、冷静に結んだ。【浜本卓也】