<オープン戦:広島8-6ヤクルト>◇9日◇マツダスタジアム

 広島前田健太投手(25)が、ヤクルト戦で3回7安打6失点と打ちこまれた。2回に押し出し四球を与えるなど、1イニングで打者10人に6安打1四球6失点。まさかの打者一巡を許したが、「いつもこんな感じ。オープン戦で打たれるのが僕ですから」と余裕だった。

 14年初の対外試合は最速147キロをマークした直球、変化球ともに制球が定まらず、マウンド上で首をかしげる場面が目立った。新球スプリットにしても、「制球もキレも良くなかった。打者の反応どうこうより、自分の感覚が…」と反省顔だ。初実戦となった3日の紅白戦は内角攻めと宝刀スライダーを封印したとはいえ2回7安打4失点。この日は球数が72球に達し、予定の4回を投げ切ることなく降板した。それでも不安は「ほぼ、ない」と言う。

 「3者凡退でいきたかった」という3回は3人斬り。次回は15日ロッテ戦(QVC)に登板する見込み。「次は普段通り、自分に制限をかけずにやりながら、試合感覚を取り戻したい」。ギアチェンジのタイミングは間もなくだ。【佐井陽介】