左足首の関節のねんざで離脱中の日本ハム大野奨太捕手(27)が10日、悲壮な覚悟で開幕1軍を目指すことを誓った。この日はリハビリ先の2軍の千葉・鎌ケ谷で軽いジョギング、キャッチボールなどのメニューを消化した。20日のロッテとの練習試合で走塁中に負傷し全治3週間と診断。開幕は絶望視されていたが当初見込みよりも回復傾向は早く「開幕には間に合いたいと思っている。できるかは分からないけれど、目指してはいく」と秘めた決意を明かした。

 新選手会長の使命感が、はやる気持ちに表れた。栗山監督からは再発防止が最優先の指示。じっくり完治させてほしいとのリクエストを受けても、大野は奇跡的な早期カムバックへ意欲十分だった。「できることから少しずつ。まだメドは立っていないですが」。先行きは見えないが電気治療などで、過去にも痛めてクセになっている患部と向き合う日々を過ごしている。

 投手陣の動向を映像などでチェック。復帰できた際の配球の参考にする情報収集にも余念がない。「いろいろなことを考えるいい時間を過ごしている」。まだ残されたハードルは多いが静かに、地道に、野望を捨てずに歩を進める。