<オープン戦:巨人7-6阪神>◇10日◇伊勢

 今年のオレは違う!

 オープン戦で初めて4番に座った阪神新井貴浩内野手(37)が、2打数2安打1打点と暴れた。昨季得意とした巨人相手に、新フォームから鋭い打球を連発。前日9日は家庭の事情もあって欠場したが、絶好調のニュー新井が、宿敵に宣戦布告のマルチ安打だ。

 1点をリードされた3回、1死一、三塁。新井に迷いはなかった。初球の外角スライダーにバットを合わせると、ショート坂本の右をゴロで破った。「強引に行きすぎた。スライダー、ボールだったでしょ」と反省したが、得点圏で走者をかえし、主軸の役割を果たした。それ以上に、新井は力を込めて言った。

 「相手にも、今までとは違う、と思ってもらえたんじゃない?

 やることをやってキレも出していきたい」

 昨季から対巨人は打率3割1分、5本塁打と得意としていた。だが、肝心のリーグ優勝を譲った。チームを背負う主軸として屈辱を味わった。オレは昨季とは違う-。ファーストストライクから、どんどん振る積極性を見せつけた2安打だった。一塁を争うゴメスが間もなく実戦モードに入るが、新井の勢いも止まらない。

 先人の偉業をあらためてたたえる伊勢での記念試合に、はせる思いもあった。「こっちのファンの人も喜んでくれただろうし。偉大な先輩の記念試合をここでやれて、意味のある1日だった」。これでオープン戦打率はジャスト4割。マルチ安打の感触を手に残し、笑顔で球場を後にした。