<オープン戦:ソフトバンク6-1ヤクルト>◇11日◇ヤフオクドーム
中から右に、打率6割!
ソフトバンク内川聖一外野手(31)が11日ヤクルト戦で3打数2安打2打点と活躍した。オープン戦8試合で15打数9安打となり、打率は6割とした。9本の安打すべてが中堅から右方向で、この日も詰まらせて落とす職人の技でHランプをともした。81~87年の落合(ロッテ・中日)以来となる右打者最高の7年連続打率3割へ、順調過ぎるほどに仕上がっている。
「オープン戦だし、本当はいい打球を打ちたいですよ」。笑いながら話す言葉とは違い、内川の表情は手応え十分だった。
1回2死走者なし。相手はヤクルトのドラフト3位秋吉。3ボール1ストライク、右サイドハンドから内角へシュート回転で食い込んで来る球を、バットを折りながら右前へ運んだ。グシャッ…ポテン。不格好な打球に内川ならではの高等技術が詰まっていた。
「普通にバットを出すと芯に当たってしまう。いい詰まり方と悪い詰まり方がある。なるべくバットのヘッドを出さずにおっつけて詰まらせるんです」
真芯でとらえるのではなく、芯でも詰まらせて中堅、右翼の前に打球を落とす。内川の打撃が好調な時、大崩しない時のバロメーターが、オープン戦時期から全開だ。
1点を勝ち越した5回には2死満塁からドラフト4位の左腕岩橋の初球、外角直球を右前へはじき返す2点適時打を放った。
秋山監督も「状態がいいね。知らない投手でも対応できる。技術、技を持っている」と褒めちぎった。これでオープン戦8試合で17打席に立ち、15打数9安打。驚異の6割打者の打球はすべて中堅から右方向だ。
「右方向ばかりはシーズンでは続かない。内角攻めが増えたら引っ張ることも大事になる。相手にもよるし、無理のない形で打てるか」。開幕へ向けさらに対応力を高めていくつもりだ。
今季打率3割をマークすれば7年連続となり、落合と並び右打者最長となる。このオフには「何が自分の完成型か分からない。どこがマックスか分かっていないうちは満足なんてないと思う」。2014年型の内川を求め、構えや調整方法をまだ模索する。安打製造機の進化は、とどまるところを知らない。【石橋隆雄】



