<オープン戦:ロッテ5-12巨人>◇12日◇QVCマリン

 開幕に向けて不安の残る登板だった。ロッテ涌井秀章投手(27)が巨人打線にめった打ちにされた。5回9安打8失点。フォームに迫力がなく、威圧感もなし。直球はシュート回転し、ことごとく芯でとらえられた。「腕の振りが良くなかった。この1週間で、次につながるよう調整したい」と、立て直しを誓った。

 首脳陣の期待を裏切る形となってしまった。これまで練習試合とオープン戦の2試合に投げて計7回を2失点だったが、まだ、いい時の涌井の投球は見られない。この日こそ、と思っていた伊東監督もガッカリした様子で「そろそろ切り替えてもらいたいんだけど、今日の感じだと厳しいですね。ウエートが足に乗っていないし、腕の振りがぬるい」と表情は険しかった。

 とはいえ、開幕まで半月あまり。ここからローテーションの再編をすれば大手術が必要になる。指揮官は「今、それをやったら狂う。ローテーションの一角を崩すことはない。悪くてもこれでスタートする」と、内定している4月1日の本拠地開幕戦での登板は変更しない考えを示した。

 だからこそ、涌井には立ち直ってもらいたい思いが強い。この日も最速は142キロ。昨季西武で途中から抑えに回ったことが調整に影響している可能性もあり、「このまま開幕したら不安です」と言うのは伊東監督の本音だろう。「結果うんぬんではなく、自分の持ってる力を出してくれ、という話はします」。力があるのに出せないのか、力がないのか。その判断をしなければいけない時期があるからだ。

 伊東監督は最後まで厳しかった。「最後のイニングくらいは、目いっぱいいくかなと思ったけど、それもなかった。今日はなんの収穫もなかったと思います」。それも期待する気持ちが強いから。涌井も「次回からは結果にこだわりたい」と、戦う姿勢を見せた。【竹内智信】

 ◆ロッテの先発投手事情

 開幕投手は5年連続の成瀬が務めることが決まっている。2戦目は唐川で、3戦目に新人の石川がデビューする予定だ。4戦目の本拠地開幕戦で、涌井が古巣の西武相手に先発予定。さらに5戦目に古谷が続く。6戦目は未定だが、今日13日の巨人戦(QVC)に先発予定の藤岡が最有力候補となっている。