<オープン戦:阪神4-6広島>◇12日◇甲子園
1673日ぶりの聖地で「プロ初白星」!
広島ドラフト1位の大瀬良大地投手(22=九州共立大)が12日阪神戦(甲子園)に先発し、5回3失点(自責点2)で勝利投手となった。長崎日大3年だった09年8月12日の甲子園大会1回戦・花巻東戦以来となる聖地のマウンドで、手ごたえ十分の投球。開幕ローテーション4番手の立場を確かにした。
大瀬良はサインに首を振り、直球を選んだ。1回無死一、三塁。3番西岡への6球目、内角145キロで詰まらせた。「自分らしくストレートで押したかった」。一ゴロの間に1失点したが、ポリシーは貫いた。
立ち上がりは味方の拙守による二塁打から自身のけん制悪送球、死球も絡んで1失点。そこから徐々に立ち直り、5回3失点と試合をつくった。88球のうち47球が直球。最速147キロを記録した生命線は指のかかりが良く「直球に詰まる当たりが多かった。しっかり制球できれば通用するかなと感じた」と納得顔だ。
甘く入ったカットボールを痛打される場面も目立ったが、原因はもう突き止めた。「大学時代はカットで空振りを取れる確率が高かったけど、プロでは真っすぐで差し込んだ中でカットを投げると、うまく合わされると分かった。収穫です」。緩急の配球面を工夫すれば問題はなさそうだ。
練習中、実は大きな失敗をしていた。外野芝生上での投手ミーティングに参加する前に、練習を切り上げてベンチへ。先発投手としてひと言あいさつする段取りをスルーしてしまった。「流れを全然知らなくて、のんきに昼ご飯を食べてました…。オマエ出てなかったなと言われて、練習後に知りました」。図らずも大物ぶりを見せつけ、照れ笑いで頭をかいた。
とはいえ、いざマウンドに上がればスキは見せない。2月28日韓国・KIA戦で3回4失点と苦しんだ反省を踏まえ、2カ所、改良した。「投げ急いでいたから」ゆっくり左足を上げ、右股関節に体重を乗せるフォームに変更。プレートに添えるだけだった右足も、反動を利用するために足裏の半分ほどをプレートに乗せた。結果、直球の威力が増した。
オープン戦ながらプロ初勝利。野村監督は「順調に来ている」と及第点を与え、現時点で開幕ローテ4番手の立ち位置は揺るがない。「ローテで回してもらえるなら、2桁は勝ちたい」。新人王最有力候補が1歩ずつ階段を上っている。【佐井陽介】



