開幕投手に決まっている日本ハム吉川光夫投手(25)が、今日21日ヤクルト戦(神宮)で最終調整のマウンドに上がる。開幕までちょうど1週間。大役を任された投手の心境、心情とは?
過去の開幕投手経験者の証言をもとに、吉川のココロの中に潜入し、残り準備期間の有効的な過ごし方に迫る。
吉川は普段通りだった。「今のところ緊張感はないです。緊張しないタイプというわけでもないんですけど…」。だが、心理が変化するのは、実は最後の調整登板を終えた後。吉川にとっては、今日21日ヤクルト戦(神宮)が終わった後のようだ。
証言<1>武田勝
ずっと早くその日を迎えて楽になりたいと思っているんですけど、(最終調整を終えると)急に『もうちょっと時間が欲しい』と思うようになるんです。準備は大丈夫かなとか、あれもやっておきたいとか、不安になる。
吉川が栗山監督から開幕投手指名を伝えられたのは昨年の春。キャンプ中の今年2月下旬にも、正式に要請されている。いまだ開幕投手が確定していない楽天とは違い、準備の期間はたっぷりとあった。日々開幕戦のことを考え、練習に励んできたが、それでも、「もう試合で調整する機会がない」という重圧で、心境が変化するようだ。
武田勝は「こればっかりは実績とか年数は関係ない。1度やれば慣れると思うけど」と言う。初体験の吉川が不安にさいなまれるのは、当然のことだ。だが、日本ハムには、武田勝のほかにも、斎藤、木佐貫、さらに黒木投手コーチ、田之上2軍投手コーチという開幕投手経験者がいる。
証言<2>斎藤
僕もすごく緊張していました。でも思ったんです。開幕投手は全部で12人。だから6人は勝つし、6人は負けると。僕1人だけじゃないと思って楽になりましたし、前向きになれました。
どうしても1人で背負いがちになるが、同じように、相手の先発にだって重圧はある。いや、投手だけじゃない。
証言<3>田之上2軍投手コーチ
前年(01年)に引退された西村(龍次)さんから『相手の野手だって1発目という緊張感がある』と言ってもらった。開幕戦の緊張感って、投手だけと思われがちだけど野手も同じなんだと。最初の安打が出るまでや、守備で最初の打球が飛んでくるまでは、緊張しているはず。
考え方を変えるだけで、ココロは楽になるのだ。
まずは今日21日の最終登板を、納得のいく形で終わらせること。吉川は「当日自信を持ってマウンドに上がれるように、今できることをしていきたいです」と気合を入れ直した。



