中日の19年目荒木雅博内野手(36)が逆転の開幕スタメンに挑む。ここまでオープン戦11試合で打率2割8厘、最近5試合はベンチスタート。新外国人アンダーソン・エルナンデス内野手(31=メキシカンリーグ)との二塁争いで、今日21日からの楽天3連戦(ナゴヤドーム)が最後のアピールの場となる。過去11年で10度守った開幕スタメンの座を、最後の最後まで諦めない。
最後にナゴヤドームから出てきたのは荒木だった。室内で秘密練習?
「いやいや、そんなことはないですよ」。では体のケア?
「まあまあそんな感じです」。“陰の努力”については言葉を濁した。練習日のこの日は午前9時過ぎに球場入り。出てきたのは午後4時前だった。グラウンドではアップ、キャッチボール、打撃練習にバント練習と黙々と汗を流した。まるで何かを振り払うような精力的な動きだった。
19年目の今季。立場は「崖っぷち」と言わざるを得ない。荒木の名前がスタメン表から消えてもう5試合が過ぎた。2軍から合流した堂上直が打ちまくり、遊撃候補だったエルナンデスを追いやった。玉突きで不調の荒木がベンチへ。過去11年間で10度も開幕スタメンを果たした球団の顔が、まさかの事態に陥った。
谷繁兼任監督がもっとも頭を悩ませているのが、二塁のポジションだろう。辻内野守備走塁コーチがその思いを代弁した。
「トラ(荒木)が状態を上げてくれるかだよね。(荒木、堂上直、エルナンデスの)3人で二遊間をやるしかないんだから。まあ、監督は夜も眠れないよ」
ただの一騎打ちではなく、打順の並びや外国人枠など複雑な事情が絡み合う。18日オリックス戦から2試合連続で2番のエルナンデスは2日間で7打数無安打、2三振。走者を置いての凡退が目立った。この日の投内連係で二塁を守ったのは荒木、エルナンデスの2人。今日21日からの3番勝負が開幕オーダーに直結する。
「与えられたところでしっかりと仕事をするということ。そうやってやってきましたから。これまで」
荒木は淡々と言葉を並べた。長年コンビを組んできたアライバが解散。今年1月に行われたトークショーでは“元相方”の巨人井端から「最初の中日戦(4月4日)が楽しみ。もちろん、お互い出ていたい」とエールを送られ、うなずいた。壁にぶつかる度に、もがき苦しみ乗り越えてきた。その姿は今年も変わらない。【桝井聡】
◆荒木の開幕戦
レギュラーに定着した03年から昨季までの11年間で、開幕戦で先発を外れたのは10年シーズンの1度だけ。3月26日ナゴヤドームでの広島戦で新外国人セサルが2番二塁で先発した。この年、荒木の初出場は4月4日阪神戦(ナゴヤドーム)の代打。次戦の6日横浜戦(横浜)からは1番遊撃で先発し、シーズン136試合出場とレギュラーを奪い返している。



