阪神和田豊監督(51)が「1番鳥谷」の新オーダーで今季開幕戦に臨む可能性を示唆した。オープン戦の中で鳥谷敬内野手(32)を1番に据える打順をテストしてきたが、開幕から採用するかについて「俺の中では決まっている」と発言。出塁率の高い鳥谷をトップバッターにすることで得点力アップを狙う。28日巨人との開幕戦で、鳥谷がG倒へ切り込んでいく。

 予定されていたDeNAとのオープン戦(横浜)は雨天中止となった。残すは今日からの京セラドーム大阪でのオリックス3連戦のみ。もう実験段階は終わった。開幕が目前まで迫ってきた。誰を1番に置くのか。和田監督は開幕前のテーマとなっている打線の構想について、こう答えた。

 「俺の中では決まっている、とだけ言っておこう」

 今シーズンへ向けて、指揮官はこれまで3番を打ってきた鳥谷を1番に据えるプランを温めていた。沖縄キャンプ中から「オープン戦で試してみたい」と話してきた。事実、11日のオープン戦から鳥谷が出場した試合は、18日のヤクルトとの練習試合を含め、3試合連続で1番を打たせている。07年以来、7年ぶりとなる「開幕1番鳥谷」へ、準備は整った。

 3年連続四球王の数字が示す通り、選球眼に優れる鳥谷は昨季、リーグ4位の4割2厘の出塁率を誇った。1番打者が塁に出れば、それだけ得点の可能性は高くなる。また、抜群の勝負強さを持つ西岡が3番に座ることにもメリットがある。昨季リーグ最低だった得点力を打開する1つの策として、首脳陣が練ってきたのが1番鳥谷から始まる新打線構想。鳥谷の昨季巨人戦の出塁率も4割2厘。宿敵巨人とぶつかる28日の開幕戦で、切り込み隊長を務める器を、もちろん兼ね備えている。

 ゴメスの出遅れ、鳥谷自身が背中の張りを訴えて欠場、さらに西岡も背中の痛みを訴えて離脱するなど、ここまで阪神はベストメンバーが組めていない。鳥谷1番による相乗効果もまだ発揮できていないが、和田監督も「どうやったら点を取れるかということを考えている。個人、個人の調子もある。まだ、ベストオーダーというものが組めていないからね」と冷静に分析。今日21日からの京セラドーム大阪での3連戦中には、役者がそろうとみられ、新打線の効果も確かめられる。和田監督の描く新打線が、本格稼働するときがきた。【鈴木忠平】

 ◆1番鳥谷の経緯

 和田監督は日刊スポーツ正月企画だった桧山進次郎氏との対談で初めて1番鳥谷構想を披露。「トリの1番もおもしろい。1番なら30盗塁ぐらいする」と語った。1月14日には西岡と大和とのトリオで「3人で100(盗塁)になってくるとおもしろい」と走塁面でも期待。実際に試合での初起用は、11日のDeNA戦。1番鳥谷は5回に先制点に絡む投安を放ち、オープン戦9試合目での初勝利に貢献した。

 ◆07年の開幕カードの1番鳥谷

 3月30日から京セラドーム大阪で広島3連戦。1-4で敗れた開幕戦こそ、1番鳥谷は3打数無安打だったが、第2戦で2打数1安打2四球の活躍。特に0-1で迎えた3回に先頭打者で登場。右前打を放って、この回逆転の口火を切っている。第3戦には4打数3安打とシーズン初の猛打賞をマークし、2勝1敗とチームの開幕カード勝ち越しに大きく貢献した。