<オープン戦:中日5-5楽天>◇21日◇ナゴヤドーム

 日本一連覇を目指す楽天の開幕投手争いが決着した。則本昂大投手(23)が先発。6回2安打無失点に抑え、2年連続となる開幕投手の座を手にした。対抗馬だったドラフト1位の松井裕樹投手(18=桐光学園)は、開幕2カード目の第2戦、4月2日オリックス戦(コボスタ宮城)での公式戦デビューが有力だ。

 開幕投手に選ばれたのは、やはり本命候補の則本だった。中日打線を6回2安打無失点。最速150キロと、持ち味である真っすぐが走った。逆球が多く、細かい制球に課題は残したが「ヒットも痛打ではなかった。自分の中ではテンポよく投げられました」と、0を並べた。昨季15勝の新人王が、2年連続で大役を手中にした。

 一時は混沌(こんとん)とした開幕投手争いだった。則本は前回15日ヤクルト戦で、5回9安打6失点と打ち込まれた。対照的に、松井裕はオープン戦4試合で16回を投げ、わずか2失点の防御率1・13で、一気に有力候補に浮上した。だが、最後に則本が修正した。本命視されたとおりに落ち着いた。好投の背景には、1年の経験があった。この日は、他球場よりマウンドが硬く傾斜が急なナゴヤドーム。バランスを重視し、走者がいない場面でもセットポジションで投げた。「セットの方が体のブレが少なくて良かった」と工夫が生きた。

 連覇へ向けた開幕ローテーションの大枠が固まった。西武との開幕戦先発は則本が務める一方で、4月1日の本拠地開幕となるオリックス戦の初戦先発は、美馬が濃厚だ。昨秋日本シリーズMVPで、オープン戦は9イニング連続無失点中と安定感抜群。オープン戦最終戦となる明日23日中日戦に登板し、中8日と十分に調整時間を持ってシーズンに臨める。先発投手6人中、左が4人と左腕が多いが、則本、美馬と経験のある両右腕を各カードの頭に置く布陣となる。

 注目されるドラフト1位松井裕は、2カード目第2戦でのデビューが有力だ。地元仙台の声援を受けられる。開幕投手候補にもなったが、3連戦の初戦から外れるのは、首脳陣の配慮と言える。相手先発が好投手となる可能性が高いカード頭を避け、早い時期でプロ1勝目を狙う。

 開幕投手について、試合後も星野監督は「俺は知らない。ヨシ(佐藤投手コーチ)に任せている。どっちにしろ、試合前日には分かるんだから。それより、後ろの投手。毎回、同じことをして」と明言しなかった。失点を重ねた救援陣の方を気にしたのは、裏返せば、先発陣のコマがそろった証拠だった。【古川真弥】