<オープン戦:オリックス2-4阪神>◇21日◇京セラドーム大阪

 これぞ4番の弾道や!!

 阪神の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)が弾丸ライナーの来日初長打をぶっ放した。21日オリックス戦の8回、左腕海田から低空ライナーで左中間を破る二塁打。これまで内野安打ばかりだった不安感を一撃で取っ払った。本番は、1週間後の東京ドーム。巨人菅野からも会心の打撃音を響かせてくれ!

 当たればエグい弾道を飛ばす。パワフルな印象を植えつける一打だった。調整ペースが遅れるゴメスがようやく、お目覚めのひと振りだ。

 1点差に迫られた8回の先頭。左腕海田に追い込まれた直後だった。低めの136キロを振り抜くと痛烈な低空ライナーが左中間を破った。俊足の中堅平野恵が追いつく間もない、超速打球。堂々と二塁ベースで胸を張る。

 「いい感じで打てた。いろんな球種を見られたし、タイミングも徐々に合ってきている。やっといいヒットも出た。バットも折らずにすんだからね!」

 ゴメスがいつになく冗舌だったのも無理はない。初めて1軍戦に出場したのは18日ヤクルト戦(神宮)だ。2試合6打席に立って、内野安打の3本だけ。間合いをはかれていない証拠に、何度もバットを折られていた。会心の一撃が出て、ようやく前進だ。

 開幕4番に向けての着実な調整はスイングだけではない。異国の配球への慣れもその1つだ。1回2死二塁の先制機。エース金子に3ボールからフルカウントに整えられ、内寄りフォークに空を切った。オマリー打撃コーチ補佐は「カウント3-2で得点圏に走者がいて、変化球が増えてくる。今日、三振して学ぶことができた」と話した。

 ピンチでは力勝負ではなく、変化球をフルに駆使して抑えに来るのが日本野球だ。異国で成功するためには、越えなければいけない壁だろう。和田監督も「パ・リーグのNO・1投手に、走者が得点圏にいるときの配球を見られたことが良かった。これから数多く(打席に)立っていくよ」と言う。4回無死二塁では初球内角球に止めたバットが当たり、投ゴロに倒れた。投手との駆け引きなど実戦感覚は急ピッチで磨く。

 ゴメスは「基本的に落ち着いてきた。どんどん打席に立って開幕に合わせていく」と気合を込める。オープン戦は残り2戦だが、週明けの25日からウエスタン・リーグ中日3連戦(ナゴヤ)が行われ、実戦出場も検討されそうだ。現時点で鳥谷と西岡をオーダーから欠く不安定な状況も、新助っ人の豪打が開幕への希望になる。