<中日0-2巨人>◇4日◇ナゴヤドーム
巨人原辰徳監督(55)が通算800勝を勝ち取った。おいに当たる先発菅野智之投手(24)が8回無失点と好投。中盤で奪った2得点を的確な采配で守り切った。
試合後、球数を知って、菅野は目を丸くさせた。「130球?
そんなに投げてたんですか?
谷繁さんにいっぱい投げたので、球数は見ないようにしようと思って」。3回無死、先頭の谷繁を15球勝負の末に二ゴロに抑えた。「絶対、根負けしたくなかった」。負けん気の強さをのぞかせながら、目の前の勝負に徹した130球だった。
磨き上げた直球を信じた。2点リードの6回2死三塁、森野への6球目。菅野はこの日最速の151キロの直球を勝負球に選択した。ファウルにされたが、148キロの直球で遊ゴロ。「ランナーを背負ってからのピッチングが良かった」。4回2死一、三塁、和田のバットをスライダーで空を切らせた。腰が砕けるような姿だったのは、直球の残像があったからだろう。
開幕投手を決定付けたのも、パワーだった。3月8日のオリックス戦後、原監督は語った。「ピンチでパワーピッチングをしたね。局面で、コントロールじゃなくて、力で相手を抑え込んだ。これはチームにとっても、すごく大事なこと」。偶然にも、オフに菅野が取り組んだのは直球の向上だった。巨人の14年シーズンを先導する「力」が、菅野にあった。
球団80年の歴史に新たなページを刻んだ。2リーグ制以降、入団2年目以内で開幕投手を務めた投手が、2連勝したのは史上初。江川、上原ら名だたる投手もなし得なかった偉業を達成した。自身にとってもメモリアルな1勝は、伯父でもある原監督の通算800勝目だった。「試合前から知っていた。800勝に携われて、うれしく思います」とかみしめ、こう続けた。「もっともっと、貢献できるように頑張ります」。自らの手で伝説の続きを継続する。【久保賢吾】



