<楽天6-3ソフトバンク>◇4日◇コボスタ宮城

 笑顔なき勝利だった。楽天則本昂大投手(23)がソフトバンク戦で7回6安打3失点と苦しみながらも2勝目。チームの連敗を3で止め、本拠地初勝利をもたらした。球威の落ちた6回に3失点するが、7回は無失点で切り抜けた。前カードで登板したルーキー松井裕、2年目森らの力投に刺激を受け、気迫の投球を見せた。

 則本に笑顔はなかった。6回、変化球が高く浮いた。ソフトバンク打線に連打を浴び、塁が埋まる。何度も球をこね、手になじむようにした。しかし球威は戻らず、4番李大浩、5番長谷川に連続で適時打を浴びるなど3失点。何とか3アウトを取ると硬い表情でベンチへ戻った。「変化球が高めに浮いていた。ボールも滑って、自分の思った通りに投げられなかった」と悔しさをにじませた。

 球数は100球を超えていたが、7回も続投。2死二塁と同点の危機を迎えたが、最後は139キロの直球で右飛に仕留め意地を見せた。「3連敗中で連敗を止めたいという強い気持ちがあったし、リードしてマウンドを降りることが出来たのは良かった。良かったのはそこだけ」と自身は開幕2連勝となったが、ふがいない内容に表情は硬かった。

 自分に厳しいのには理由がある。後輩を引っ張る自覚があるからだ。「松井も森も初登板の投手がしっかり抑えていた。惜しい試合が3試合あったので、報われるような投球をしたい」と話した。勝つためにはどうしたらいいのか。昨年田中(現ヤンキース)の背中を見て育ったように、言葉でなく結果を残すことが大事だと考える。

 勝つために大事にすることがある。投球のリズムだ。「大学3年生の時に自分だけの投球をしていてはダメだと気付いた。野手に気持ち良くなってもらって援護してもらえるように、テンポ良く投げるようになった」と話す。守備の時間を少なくし、攻撃に勢いをつける。この日も3回までは39球だっただけに、後半の内容を反省した。

 星野監督は「エースだったら(6回に)あのまま投げきらないと」と厳しかった。自他共に認めるエースとなるための道は、まだ遠く険しい。【島根純】