<西武3-4ソフトバンク>◇8日◇西武ドーム
マッチが救った!
ソフトバンク松田宣浩内野手(30)が、9回2死二塁から逆転の2号2ラン。西武十亀の初球を左翼席に運んだ。負ければチーム2連敗で貯金消滅という危機。選手会長の一振りで、土俵際からのうっちゃりに成功した。
起死回生の1発だった。松田は打球の行方を確認すると、両手を何度もたたいてベースを1周。喜びをかみしめた。
「打った瞬間に入ると思った。とにかくつなぐ、食らいつくという意識だった。打った本人が一番ビックリして、ワッという感じ。体が反応してくれて、最高の一打になった。終わってみれば1点差。大きな勝利になった」
西武十亀の初球だった。やや内寄りに甘く来たスライダーを逃さなかった。「前の打席まで打ってなかったので、簡単に終わりたくなかった」。それまで無安打。昨季21打数1安打だった牧田に封じ込まれた。ただ9回から上がった十亀には4打数3安打。相性の良さは生きていた。
いろんな刺激を受けるのが松田流だ。6日の楽天戦では試合前、ジョーンズとユーキリスに駆け寄った。ジョーンズには「ミー、ナンバーワン、ジャパニーズ、ハッスルボーイ!」と自己紹介し、笑いを誘った。「滋賀の田舎から出てきてバリバリのメジャーに話しかけるのは僕くらいでしょう」。休日だった前日7日には神宮球場で、母校亜大の東都大学リーグ開幕戦をスタンド観戦。その試合は9回に後輩の勝ち越し弾で勝ったが、先輩も負けじと打ってみせた。
3連勝した開幕カードは4安打と上々の滑り出し。その後は打率が下降線をたどって2割台前半。昨年は10試合終了時で3割3分3厘だった。松田自身も物足りなさを感じている。
「10試合終わって得点圏でも打ってないし、打点も少ない。ランナーがいるときに凡打が目立つ。調子はまだ下の下。自分が打っていれば勝てた試合は2、3試合あった。これからも挽回したい」。不振で今季初めて定位置の6番から7番に降格した男の、意地の一振りだった。【大池和幸】



