<中日9-3ヤクルト>◇9日◇ナゴヤドーム
ショートはオレだ!
3試合連続で遊撃スタメンの中日堂上直倫内野手(25)が6回、ヤクルトの新人秋吉から1号決勝2ランを放った。開幕遊撃の新外国人エルナンデスがこの日2軍落ち。刺激材料に代え、使命感に燃えた。チームは今季初の3連勝。開幕から4カード目で、初めて勝ち越しを決めた。
堂上直のバットが負の連鎖を完全に止めた。6回、2点差を同点として、なお2死一塁。ヤクルトの変則右腕秋吉の内角スライダーを振り抜いた。「何とかつないでいこうという気持ちでいきました。入るかどうかなという感じだった」。ふわっと舞い上がった打球は、左翼最前列にあるフェンス上部の黒いシートにズドン。一塁ベースを駆け抜けると、打球の行方を確認してようやく力を緩めた。
試合開始からどんよりとした空気がナゴヤドームに流れていた。秋吉を相手に5回まで0行進…。今季は3月29日広島戦では九里に6回で1得点。今月2日の阪神戦では岩崎に5回をゼロに抑えられ、新人2人に初勝利を献上。またか…のムードが漂った。
ところがこの日はひと味違った。6回にルナの適時打と森野の犠飛で追いつくと、堂上直のバットが新人に洗礼を浴びせた。
実は2月19日に練習試合(沖縄・北谷)で秋吉と1度対戦している。その時は1球も振らずに三振だった。「タイミングが取りづらい。今日はまっすぐに力もあったんで、とにかく早めにタイミングを取ろうと思った」。試合前には日課となっている波留外野守備走塁打撃コーチのレッスンで、取り組んでいる「レベル(水平)スイング」をおさらい。地面と平行に出したバットから、きっちりボールをつかまえた。
プロ野球人生最大のチャンスが目の前に転がっている。開幕ショートを手にした新外国人エルナンデスが打率0割8分7厘と絶不調でこの日、出場選手登録を抹消された。逆に開幕ベンチスタートの堂上直が上昇カーブを描いている。前日8日には先制犠飛&左前適時打で2打点。3連勝、初のカード勝ち越しの立役者になった。
「先のことは考えず明日のことだけを考えたい。当たり前のことをしっかりとやりたい」
プロ8年目。もういいはずだ。レギュラーをつかみ取る絶好の機会だ。【桝井聡】



