<ロッテ4-3楽天>◇11日◇QVCマリン

 振りすぎるぐらい思い切り良く振った。2回。ロッテ今江敏晃内野手(30)がとらえた打球は左翼ポール方向にグングン伸びた。ポールの先端よりも上空を通過し、奥の壁に当たった。「今までで一番飛んでると思います」。推定飛距離140メートルの特大アーチだった。

 飛びすぎる統一球が問題となる中、派手に飛ばした。「ボールが飛ぶって言われるのは嫌なんですよね。前が飛ばなすぎただけ。僕が出始めたころはもっと飛んでましたよ」と言いながらも、「ナイスパワー!」のかけ声には「ボールが飛ぶらしいですよ」と照れながら答えた。

 飛ばしすぎた本塁打は、チームに勇気を与えた。1回、則本の前に3連続三振。2回に3点を失った直後だった。伊東監督はその時点で「ベンチに恐怖感があった」と表現したほど。だが、この一打が、則本に臆する気持ちを消し去った。

 今季は悔しすぎるスタートを切った。左ふくらはぎ筋膜炎の影響から、開幕戦は自宅のテレビで観戦した。一緒に見ていた息子から「パパ、嫌じゃないの?

 悔しくないの?」と聞かれた。もちろん悔しかった。思いをぶつける場所を求めていた。今江のシーズンが本格的に幕を開ける。【竹内智信】