<広島4-3中日>◇11日◇マツダスタジアム

 ヤクルトと違い、広島は粘り強かった。中日がまた貯金の壁に跳ね返された。4連勝で勢いよく乗り込んだ敵地で、中日川上憲伸投手(38)が6回4失点と踏ん張れず。打線は3点ビハインドを追いつき奮闘したが、最後は競り負けた。谷繁元信兼任監督(43)は「それが野球です」と2度言った。勝てば2年ぶりの貯金だったが、2度目の挑戦も失敗。5連勝ならずで再び借金だ。

 監督自ら、初抗議で勝利への執念を体現した試合だった。3回にバリントンの打球を松井雅人捕手(26)が好捕したが、飯塚球審は一度ネットに当たったとしてファウル判定。スタメンを外れていた谷繁兼任監督がベンチを飛び出した。「直接捕ったように見えたので言いにいきました」。試合後も指揮官は「捕ってましたよね?」とダイレクトキャッチを確信。前任の高木監督は「判定は変わらない」と抗議に出ることはなかったが、「戦う集団」への変貌を示し、ナインを鼓舞した。

 打線はそんな監督の姿に応え、3点を追う5回に荒木の2点三塁打などで一挙同点。だがこの日は川上が踏ん張れなかった。その裏、1、2番の連打で簡単に勝ち越し点を献上。これで竜は力尽き、戦力外から再起を期す開幕投手は勝ち星なしの3戦2敗となった。

 谷繁監督は「3試合の中では一番よかったと思う。こういう投球を続けてくれればそのうち勝てる」とかばった。だが悔しくないはずはない。「今日は負けたけど、しっかり準備して明日は勝てるようにしたい」。まずは今日勝って5割。そして明日も勝って、三度目の正直だ。【松井清員】