<ヤクルト3-5巨人>◇17日◇神宮

 巨人のリリーフ陣が、一夜でリベンジに成功した。2点リードの9回、スコット・マシソン投手(30)がマウンドに向かった。迎えるは前夜に同点アーチを浴び、乱闘騒ぎに発展したバレンティン。スライダーの4連投で空を切らせ、右手でガッツポーズを決めた。「アドレナリンが出ていたし、興奮した。しっかりリベンジできた」と今季初セーブに胸を張った。

 お先に、リベンジしたのは山口だった。1点リードの8回に登板。前夜は2安打1四球でKO(3失点)されたが、無失点で締めた。「とにかく抑えたい。それだけでした」。この日、髪を短く切って、球場に向かった。「サッパリしたし、頑張ります」。若い頃の原点に立ち返って、勝負の時を迎えた。

 課題に真摯(しんし)に向き合って、取り組んだ結果だった。マシソンは2日連続でマウンドの後ろから傾斜を使って、強めのキャッチボール。山口は田畑投手コーチを相手に、体全体を使って、腕を振ることを強く意識し、キャッチボールを繰り返した。継投順について、原監督は「今日のベストの布陣を取ったということ」と言った。指揮官の信頼に、雪辱に燃えた男たちが応えた。【久保賢吾】