<DeNA4-14阪神>◇25日◇横浜

 日本一の猛虎打線がよみがえった!?

 阪神が今季最多タイ20安打で14点を奪い、DeNAに大勝した。4月中の2桁得点5度は、あの85年日本一以来だ。吉兆の圧勝を呼んだのは主将鳥谷敬内野手(32)。1回にお待たせの1号先制ソロ、3回は右前適時打で打者一巡の猛攻を呼んだ。今季2度目の4安打とグイグイ。貯金は今季最多の7、2位に再浮上した。

 打線爆発の口火を切ったのはキャプテンだった。初回2死走者なし。長打が欲しい場面。鳥谷は内角の変化球を強くたたいた。打球は右翼席へ。待望の1号ソロで先制点をもたらした。

 「まぐれ。たまたまです。まっすぐのタイミングで変化球を打てた」

 昨季2勝を献上、対戦防御率0・91と封じられた三嶋に一気に襲いかかったのは3回だった。能見がヒットで出ると、上本が9球粘って四球を選ぶ。さらに大和の送りバントが内野安打となって無死満塁、追加点が欲しい場面で鳥谷が打席に入った。苦しい相手心理を見透かしたようにカウント1-0からの直球を右前へ運んだ。

 「上本が粘って四球を取ったことや、満塁ということもあったので第1ストライクを取りにきたところを打とうと考えていました」

 この後、ゴメスの適時打、マートンの押し出し四球などで一挙5点を奪って三嶋をKO。勝負の行方を決めた。鳥谷は4回にも中前へとどめの適時打。先制、中押し、ダメ押しと、状況に応じた打撃でたたき出した鳥谷が猛虎打線の勢いを象徴していた。

 5回にも二遊間へ転がして4安打3打点。打率はリーグ3位、日本人トップの3割6分8厘、出塁率も4割7分まで上がった。開幕10試合までは打率1割9分5厘だったが、そこから一気に上昇した。「もう完璧やね。やっと広角に打てるようになってきた」。和田監督も太鼓判。新4番ゴメス、5番マートンばかりがクローズアップされるが、鳥谷まで全開ならば、もうどうにも止まらない。

 「上本が四球でつないで、大和がバントを決めて、クリーンアップで返した。今日は各打者が自分の役割をしっかり果たした。ボール球を振らないし、見極めができている」

 和田監督は3回の攻撃を例に挙げて打線を称賛。鳥谷も同じ言葉を口にした。

 「1人、1人が役割を果たしていけば、こういう結果が出ると思います」

 終わってみれば今季最多タイ20安打で14得点。4月に5度目の2桁得点となった。日本一となった85年以来だ。掛布、バース、岡田のいたあの猛虎打線のような爆発ぶり…。横浜に響いた快音が、今シーズンへの期待をますます膨らませる。【鈴木忠平】

 ▼鳥谷が1回に今季1号。開幕から111打席目のシーズン初本塁打は、入団2年目05年の261打席目に次ぎ、プロ入り後2番目に遅いペースとなった。また1試合4安打は自身最多タイで、プロ入り後12度目。今季は4月12日巨人戦(甲子園)に次ぎ2度目で、1試合4安打を月間2度は10年8月に次ぎ2度目。

 ▼阪神が今月5度目の2桁得点となる14得点。月間5度以上は10年8月の7度以来4年ぶり。4月に限ると、日本一となった85年(6度)以来、29年ぶりとなった。