今日29日のヤクルト戦(東京ドーム)に先発する巨人菅野智之投手(24)が、球団史上4人目の偉業に挑む。勝利投手となれば、セ・リーグ5球団からの勝利を達成。4月中の達成となれば、56年安原以来となる58年ぶりの快挙で、52年別所、50年藤本に並ぶ。リーグ単独トップの5勝目となれば、自身初の月間MVP獲得も確実。若き右腕が、伝説を刻む。
28日、偉業を前にしても、菅野はいつもと同じだった。勝てば、巨人を除くセ・リーグ5球団から勝利。4月中での達成なら球団58年ぶりの快挙だが、冷静に受け止めた。「相手がどこでも勝ちは変わらないので、ヤクルトだからというのは関係なく、チームが勝てるように投げます」。試合が終われば、重みを感じるだろうが、落ち着いた口調で話した。
むしろ、強い思いを示したのは、カード頭としての役割だった。「川端さんも調子がいいと聞きますし、バレンティンもいる。カードの頭で投げる投手の責任を果たしたいです」。内角攻めの残像や嫌なイメージを残す役目も強く意識した。前回登板の22日DeNA戦(宮崎)では9回1失点、プロ入り最多の142球で完投。「できるだけ長い回を投げられるように」と継続を誓った。
先発投手は中6日が主流の現代プロ野球で、新たな風を吹き込む。世間はゴールデンウイーク(GW)に突入。チームは5月3日の中日戦(ナゴヤドーム)から今季初の9連戦が控えるが、菅野は今日29日のヤクルト戦に先発後、中5日で5月5日の中日戦、さらに中5日で11日の阪神戦(甲子園)に回ることが濃厚。すでに3度、中5日での登板を経験する菅野を軸に据え、GWを「ジャイアンツウイーク」に変える。
自身初の月間MVPも視界にとらえる。4勝で並ぶ阪神能見、8セーブの広島ミコライオとの争いとみられるが、勝てば、リーグ単独トップの5勝目。4月までに5勝を挙げたのは、球団では10年東野(現オリックス)以来で、初のタイトルもグッと近づく。「何度もチャンスがあるものじゃないですが、結果は後からついてくるもの。とにかく、勝つだけ」と力強く締めた。【久保賢吾】
▼セ・リーグで4月末までに全5球団から白星を挙げた投手は、64年稲川(大洋)が最後。菅野がヤクルト戦で勝つと、巨人では56年安原以来58年ぶりとなる。巨人で4月末までにセ・リーグ全球団白星は、50年(8チーム制)に藤本が松竹、西日本を含む全7球団に、52年(7チーム制)に別所が松竹を含む全6球団に勝っている。



